カルチャー

机の上のサイエンス。Vol.40

自然金

2024年10月3日

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机の上のサイエンス。


photo: Akira Yamaguchi
text & edit: Shogo Kawabata
2024年10月 930号初出

京都の川流れ自然金。

京都府内の非公開の鉱山から出た川流れの自然金。国産の自然金でこのサイズのものが多数産出するのは珍しい。3つの塊のうち、一番重い中央のものは6.8g、16.3×11.4×9.4㎜ある。

 金(Au)は、自然界で採れる最も貴重な金属鉱物の一つ。古代から貨幣や装飾品として珍重され、人類を魅了し続けてきた。地殻に含まれる金の割合は、0.004ppmともいわれ、地球上すべての金を集めてもオリンピックプール3杯分しかないと推計されている。

 自然界での金が存在する状態には主に2つあり、ひとつは鉱脈金として岩石中に含まれた状態、もうひとつは、砂金として河川や湖底に堆積している状態だ。鉱脈金は、地殻変動や火山活動によって高温の熱水が地中深くから上昇し、その中に溶解していた金が冷却される過程で結晶化して岩石の隙間に堆積したもの。砂金は、河川の流れによって岩石から削り取られた金が河床などに堆積したものだ。今回紹介するのは、日本の京都の河川で採集された自然金。大きいものでは6.8gもあり、なかなか日本国内でこのサイズはお目にかかれない。金が石英をくるんだり、繋げたり、その産状がよくわかる標本だ。

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