「今年の冬は暖かかったね」なんて何気ない会話をしようとしても、「暖かかった」でうっかり噛んでしまい何度も言い直す、みたいな経験ってあるある。恥ずかしさと同時に、大の大人の口をハムハムさせてしまう愛おしさもあって、なんとも憎みきれないミス。そんな言葉の可愛らしい側面にフォーカスした展示が四谷三丁目の『プリントギャラリー』で開催中だ。
チェコ共和国出身で、現在はニューヨークを拠点に活動するデザイナー・デュオのLetter Booksが注目したのは、チェコの「最も難しい文字」。チェコ語の「Ř」は、巻き舌音と「ジュ」という音を同時に出す複雑な発音を持つ文字で、誰しもが大人になるまでに一度は引っかかるのだという(しかも、オンライン上でもフォントにこの文字がないことがざらで、よく⧄に置き換えられているとか)。そんな面倒で、愛すべき文字へのタイポグラフィ的考察と、よく発音に躓いた子供時代への回帰を取り上げたのが本展だ。何事も新しい一面を見つけるほど、その愛らしさも増していくというもの。過去に思いを馳せ、彼らの視点から、知らなかった言葉の側面を見つけてみよう。
インフォメーション
最も難しい文字
会場:プリントギャラリー(東京都新宿区舟町9-2-113)
会期:2026年 5月30日(土)〜2026年6月28日(日)
時間:14:00 〜20:30
休み:火、水、木
Official Website
https://www.printgallerytokyo.com/ex-letter-books
photo: Yusuke Omata
「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」が気になる。
鮮やかな紅型の衣裳、南国の光を映したような織物、大胆で力強い壺屋焼、暮らしと芸能が自然につながる独特の文化。そんな伝統が色濃く残る沖縄を「宝の山」と評した柳宗悦。1938年に初めて訪れて以来、生涯に...
「1978」展に行く。
写真をアートとして初めて日本に体系的に紹介した草分け的なギャラリー『ツァイト・フォト・サロン』(1978年、日本橋に開廊)。創設した故石原悦郎さんは、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ブラッサイなど欧...
佐内正史展「佐内さん」が気になる。
雑誌『写真』Sha Shin Magazine vol.9刊行記念による、写真家・佐内正史さんの展示「佐内さん」が開催中! 佐内氏は1997年に写真集『生きている』で鮮烈なデビューを果たし、2003...
『撮影』を読む。
1995年生まれの写真家、竹久直樹による本作は、彼がライフワークとして撮り溜めてきた「展覧会の記録」を編纂した一冊。その撮影舞台は、一般的な美術館やギャラリーにとどまらず、野外や廃墟といった非日常的...
「へそ」が気になる。
人も物も情報もひしめく都会だからこそ、自分だけの“スポット”を見つけると、実家の部屋の角にあった子供のころの秘密基地のような特別さと安らぎを感じる。河川敷や橋の下など、そんな使われ方が定まりきらない...