軟体部分までリアルに再現したカタツムリ標本たち

ラセン館 ☎0774·76·4988 https://rasenkan.com/
現在の技術ではなかなか標本にすることが難しいカタツムリの軟体部分。これをシリコンでリアルに再現したのが、このカタツムリ標本だ。もともとは、造形作家である河野甲氏が、カタツムリの博物館「ラセン館」を作るにあたり始めた、世界の主要な種を再現するプロジェクトによって生まれたもの。軟体部分があると種の特徴がよりわかりやすく、特に、殻が薄くて中身が透けて見える種などはリアルになる。
カタツムリの大半はなぜか右巻きである。それを捕食する生物も、右巻きのカタツムリを捕食しやすいように進化している。稀に左巻きのものが生まれ、そうした個体は捕食されづらく、また左巻きになる進化を選択した種も一部にはいる。さらに、殻の螺旋を目印に襲う捕食者から身をまもるために、殻を表裏逆さに成長させる進化をした種(6)もいるなど、カタツムリの殻は非常に多彩だ。

1.Rhiostoma sp. タイ産
2.Iberus gualtieranus スペイン産
3.Papuina pulcherrima パプアニューギニア産
4.Eobania vermiculata エジプト産
5.Polymita picta キューバ産
6.Anostoma depressum ブラジル産
7.Obba parmula フィリピン産
8.Achatina varicosa 南アフリカ産
9.Atopocochlis exaratus 赤道ギニア産
10.Ryssota zeus フィリピン産
11.Achatina reticulata タンザニア産
12.Naninia banggaiensis インドネシア産
13.Amphidromus quadrasi フィリピン産
14.Bertia cambojiensis ベトナム産
15.Otala ahmarina モロッコ産
16.Polymita picta キューバ産