フード

オレンジをちょっと加える、エビチリ。

定番料理のニューディール。Vol.28

定番料理のニューディール。

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
web edit: Miu Nakamura
2026年9月 953号初出

2026年8月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第28回はエビチリ!

ほんのりと爽やかなオレンジが香る一皿。口に運べば、フルーティな風味と豆板醤の辛味がすーっと通り抜けていく。プリプリのエビは食べ応え十分。クラフトビールの風味にも負けない濃厚なソースでライスに伸びる手が止まらない。

– 材料(2人分)-

・エビ 12尾
・卵 1個
・ネギ 1/2本
・ミニトマト 4個
・オレンジ果汁 小さじ1/2
・オレンジの皮 適量
・にんにく 小さじ1分
・生姜 小さじ1分
・だし 100㎖
・ケチャップ 大さじ3
・豆板醤 小さじ2
・甜麺醤 小さじ1/2
・花椒 適量
・酒(水でも可) 大さじ1
・片栗粉 適量
・砂糖 小さじ1/2
・塩 適量
・黒胡椒 適量
・菜種油 大さじ4
・水 適量

– 作り方 –

1. エビの下処理をします。殻を取り、包丁で背側に切り込みを入れキッチンペーパーで背ワタを取り、ボウルへ。塩ひとつまみ、片栗粉(小さじ1)、水(大さじ1)を加えて揉み込み水で流し、水気を切ります。

2. ボウルに塩ふたつまみを加えエビを揉み、ねばりが出てきたら酒、黒胡椒、片栗粉(大さじ1)を加え、さらに揉み込みます。ここで卵を卵白と卵黄に分け、卵白をかき混ぜてボウルに入れ、エビと混ぜてください。卵黄には少し卵白を残し、水(小さじ1/2)を入れて溶いて、置いておきます。

3. ミニトマトは小さく切り、ネギは粗めのみじん切りにします。ネギはまず全体に斜めに切り目を入れ、これと交差する切り目をまた全体に入れた後、根のほうからカットしてみてください。にんにくと生姜をすり下ろしておきます。

4. フライパンに菜種油(大さじ1)をひき、中弱火にかけ、油が温まる前にエビを入れます。焦げない程度で裏返し、すぐに取り出します。

5. フライパンに菜種油(大さじ3)を入れ弱火にかけます。豆板醤、甜麺醤を加え、焦げない程度に火を入れて、油に赤の色味が移ったら、にんにくと生姜を加えます。香りが立ってきたら、ネギを5分の4ほど加えて中火で炒めましょう。

6. ネギに火が入ったら、ミニトマト、ケチャップ、砂糖と塩をひとつまみずつ加えます。だしを加えて沸かし、少し煮詰めましょう。

7. フライパンにエビを戻します。和えて味が馴染んだら、火を止めて水溶き片栗粉を加えて混ぜ、とろみを出しましょう。

8. フライパンをコンロから下ろし卵黄を加えます。

9. フライパンに、残りのネギを加えて混ぜ、オレンジの果汁、オレンジの皮を入れ、最後に潰した花椒を加えたら完成です。

– 今月の古来種 –
ちりめんな

葉の縁がちぢれたアブラナ科の野菜の総称。写真は山形のちりめんなの種を採り続ける、雲仙市の岩崎政利さんの畑から。「岩崎さんが『さりげない野菜』と呼ぶ青菜のひとつ。湯がくだけでおいしいんです」

古来種野菜とは? 品種改良されず、日本各地の畑で長きにわたり受け継がれてきた種のこと。在来種とも。「野菜の民芸品のようなものです」

– 小さな流儀 –
専用ブラシで、野菜の汚れを落とす。

こちらのベジタブルブラシは2種類の毛でできている。茶色い毛は硬く、クリーム色の毛は柔らかい。野菜の質感に合わせて使い分けることができるのだ。写真は非売品。一般的に1000円程度で購入できる。

プロフィール

オレンジをちょっと加える、エビチリ。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/