瀧口修造と聞いて、詩や美術批評を思い浮かべる人は多いだろう。だが実は、彼の才能は「書くこと」だけにはとどまらなかった。SNSなんてなく、「批評家」が職業として成立していた時代に、瀧口がどんな美術観を持ち、何に輝きを見出していたのかを、実際の作品を見ながら知る。そして、そんな眼差しを持つ人が、自ら手を動かして生み出した作品を見る。書くことを踏まえながら、描くことへの移行を追う。これは、両方を残した者がいてくれたからできること。
さらに、パウル・クレーやマルセル・デュシャン、ジョアン・ミロをはじめとする関連作家の作品も含め、あわせて140点ほどが集う。同じチケットで、同時開催の「エットレ・ソットサス」展も見れちゃうのが、またうれしいポイントだ。
インフォメーション
「瀧口修造 書くことと描くこと」
会場:アーティゾン美術館 5・4階展示室(東京都中央区京橋1-7-2)
会期:2026年6月23日(火)~10月4日(日)
休館日:月曜日、9月24日(9月21日は開館)
時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで)※最終入場は閉館の30分前まで
料金:ウェブ予約チケット1,200円、窓口販売チケット1,500円、学生無料(要ウェブ予約)
同時開催:「エットレ・ソットサス — 魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」
Official Website
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/takiguchi2026/
「分ける、混ぜる、また分ける(曖昧に)」に行く。
夏の間じっくりと旨みを詰め込んだ食が街に並び、旬の味覚を味わい尽くす準備は万端。幸せな季節は目前な一方で、食べ物とは一度期限が切れれば廃棄され、名称は“ゴミ”となる現実がある。世の中の秩序としてある...
ムーンストラック・カルティベーション vol.2「『図案』の森に潜る 近代日本の視覚文化アーカイヴ逍遥」に行く。
POPEYE Webシニアエディターでもある編集者の井出幸亮さんが立ち上げたリアルイベントプロジェクト「Moonstruck Cultivation(ムーンストラック・カルティベーション)」。芸術/...
『パンク・ガーデニング宣言 エコロジカルで型破りな庭園論』を読む。
フランスの造園家エリック・ルノワールが提唱する「パンク・ガーデニング」は、人間本位で植物にとっては地獄でしかない「美しい庭」という考え方にまず反旗を翻す。そして、完璧な管理をあえて手放し、植物本来の...
『はいつくばって』を読む。
ミランダ・ジュライによる2冊目の長編小説だ。主人公はジュライ自身を彷彿とさせる45歳の女性アーティスト。とある小旅行をきっかけに、中年期特有の人生の悩みに振り回される彼女の姿が、夢みがちであるが故の...
『ルックバック』を観る。
藤本タツキによる同名漫画を実写化したのは、『箱の中の羊』の記憶も新しい是枝監督だ。二人の少女、藤野と京本がコンビを組んで漫画家を目指すその原作の物語を、是枝監督はかなり忠実に実写へと昇華させている。...