フード

余すことなく鯵を楽しむ、スティック状のアジフライ。

どのみち毎日食べるから。Vol.32

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2026年3月5日

発売中!

余すことなく鯵を楽しむ、スティック状のアジフライ。

『はじめの自炊帳』

連載「どのみち毎日食べるから。」が書籍化!
醤油、塩、砂糖、みりんなど基本の調味料で作る、ずっと飽きないスタンダードな31品を掲載。特別なテクニックも食材も使わず、誰でもとびきりおいしい料理が作れる料理入門書です。

『はじめの自炊帳』

 生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第三十二回は、余すことなく鯵を楽しむ、スティック状のアジフライ。

「鯵のおろし方を覚えておくと、釣りのときにも役立ちますし、さまざまな魚に応用できます。骨をあら汁に使えるのも魅力です」(土井光)

MEMO

材料は、鯵、卵、パン粉、小麦粉、油、味付け用のソース、醤油。

三枚おろしをする前に鯵特有のうろこ、ぜいごを取り除く。今回はぜいごを取った状態なので、まずは頭を切り落とす。

三枚おろしは「腹→背→背→腹」の順に上下を返していく。まずは腹側から中央の背骨まで包丁を入れる。このとき包丁の先端が骨にカリカリと当たるのを感じながらおろす。まな板の端の方でやるとやりやすい。

次は背側から包丁を入れる。前の工程と同じように中央にある太い背骨あたりまで包丁を入れ、カリカリと切先を中骨に当てながらおろす。

同じ工程を残りの片面でもおこなう。尾側から刃先を頭に向けて半分に身をはがす。その後、尾っぽのつけ根を包丁で切り離す。こまめに包丁を拭いて常に綺麗な状態にしておくと使いやすい。

三枚におろした鯵の身を縦に置き、腹骨をすくい取るように切り落とす。

中央の骨から身を切り分ける。

残った皮をはぐ。

骨はあら汁に使う。

卵を溶く。

鯵に小麦粉をつける。

溶き卵にくぐらせる。

まんべんなくパン粉をまぶす。

油を火にかけ、パチパチと細かい泡が勢いよく上がる状態になったら揚げ始める。

きつね色になったら取り出して、軽く塩をかける。

完成! キャベツとパセリを和えて付け合わせに。

POPEYE

3枚おろしは、この連載ではかなり複雑な調理工程だったけど、その手間を知れただけでも店で食べるアジフライの味わいが変わってくるからお試しあれ。そして、自分自身で注意深く形を整えたスティック状のアジフライは店では味わえないスナック的な軽やかさがあって、扇形のそれとは別ジャンルの魅力があった。ご飯のおかずはもちろん、たくさん揚げてポテトみたいにひたすら揚げたてを食べたい! ちなみに初めての3枚おろしは思ったより骨に身が残ってしまうけど、あら汁にすると考えるとまったく気にならない。レッツトライ。

プロフィール

余すことなく鯵を楽しむ、スティック状のアジフライ。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。三ツ星レストランや老舗菓子店に勤め、在仏7年後帰国。現在は父である土井善晴の事務所に勤務。大学や調理師学校の講師、コラム執筆、フランスと日本文化をつなぐイベントなど行う。趣味はマラソン。

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