フード

白金台に移転したフランスの田舎食堂『Pedibus Jambus』で滋養にあふれる栗スープを。

11月はこんなお店に行ってきた。

2023年11月29日

photo: Naoto Date
text: Eri Machida

ニューオープンやリニューアルしたお店、新メニューが出た老舗や最近やたらと友達が行っている店など、なにかと気になる飲食店を毎月紹介する連載。

栗のスープとチーズパン
栗のスープとチーズパン¥1,400 スープの上にはフロマージュブランがのっている。自家製ホットレモネード¥750 レモン、生姜、金柑などが入っている「食べて美味しい」レモネード。

 あたたかいものが食べたくなる季節。でも、ラーメンやうどんでサッととお腹を満たすのはちょっと違う。さらにランチの時間も逃している。そんなときに起こる「行くお店が選べない」問題を解決してくれるのが白金台にあるフランス家庭料理の食堂『Pedibus Jambus』だ。

 店主の佐伯奈緒美さんがフランス各地方のレストランで働いていた際に出合ったポトフやキッシュといった現地の家庭の味を食べられるお店で、なかでも季節の食材をたっぷりと使ったスープが格別。スープは数種類用意されていて、寒い時期は栗やカリフラワー、ごぼう、きのこなどが登場する。今回いただいた栗のスープに使用する栗は1日に1kg(!)。玉ねぎと水と塩、オリーブオイルと少量のバターで作っているから素材の旨味がダイレクトに感じられ、裏ごしはせず食感を残しているから食べ応えも抜群。チーズがたっぷりかかったパンも付くからボリュームも申し分なし。

 季節ごとに変わる食材同様、佐伯さんがヨーロッパで買い付けてきたアンティークの食器や人から譲り受けるなどいろいろな縁で辿り着いた家具たちは一つとして同じ物がないから“今日はどの席でどんな器が出てくるか”なんて一期一会な楽しみ方ができる。日常からちょっとエスケープしたいときに駆け込みたい街の食堂だ。

店主の佐伯奈緒美さん
料理人歴30年、フランスの星つきレストランで働いた経験もある佐伯さん。移転前に営業していた祐天寺の店舗よりも店内が広く、忙しい時間帯も多いけれど、1人で切り盛り。

インフォメーション

Pedibus Jambus

Pedibus Jambus

祐天寺のお店がオープンしてから3年目の2023年11月3日に白金台に移転。店名「ペディビュスジャンビュス」は、「せっせと歩いて行こう、いつかは辿り着くから。」という意味で、佐伯さんが住んでいた南仏プロヴァンスの家のお父さんの口癖。

◯東京都港区白金台3-18-5 10:30〜17:00 不定休 営業日はインスタグラムからご確認を。

Instagram
https://www.instagram.com/pedibusjambus/