フード

家庭料理のコンビニエンスストア、葛西の『デイリーマツモト』。

6月はこんなお店に行ってきた。

2023年6月29日

photo: Naoto Date
text: Eri Machida

ニューオープンやリニューアルしたお店、新メニューが出た老舗や最近やたらと友達が行っている店など、なにかと気になる飲食店を毎月紹介する連載。

お惣菜と日本酒
味玉のせポテトサラダ¥600、トロトロ牛すじ肉じゃが¥800、牛肉チーズコロッケ¥750(2個)、ごぼうのきんぴら¥500、茄子の香味おろし¥400、日本酒¥900 日本酒は店主の地元、長野県のものにこだわっている。

 京都のおばんざい居酒屋のように、気軽にお惣菜とお酒を楽しめる場所があればいいのに、と思っていたところ見つけた葛西の『デイリーマツモト』。「飲める惣菜屋」をモットーに、コロッケやおひたしなどの家庭料理が常に20品ほど並んでいる。店主の松本雄大さんとお菓子作りを担当している麻利子さんは出産のタイミングで葛西に引っ越し、「子育て家庭の多い地域で手助けになるように」と、居酒屋でありながら、おかずや焼き菓子もテイクアウトできる自分たちにとっても理想のお店をオープンした。

3種のコロッケ
生パン粉を使ったサクサクのコロッケがこの日は3種類! 米油を使っているからさっぱりしていて身体にも優しい。

 広尾『味のなかむら』や西荻窪『のらぼう』などの飲食店で修行した雄大さんの作る料理は家庭の味で「特別なことはしていない」と言うけれど、昆布とかつおぶしから丁寧にとった出汁で作った肉じゃがを食べれば、和食の基本が備わっていないと作れないプロの味だと確信する。これだけの種類と量を用意するには仕込みだけでも大変なはずなのに、店内に流れる空気があくまでスローなのも格好いい。さらに、麻利子さんが作るベイクショップ顔負けのビクトリアケーキやマフィンなどの焼き菓子も10種類ほどあるから、ランチや夕飯としてだけでなく、お茶したいときにもぴったり。自分の街にもこんな万能なコンビニがあったらいいのにな。

麻利子さんの作る焼き菓子
店主

インフォメーション

ブタのイラスト

デイリーマツモト

6月14日オープン。店先やコロッケの袋、ショップカードなど、ところどころに描かれているシュールでかわいいブタは雄大さん作。

◯東京都江戸川区中葛西5-3-5 ド・ウール 53 11:00〜21:00 日、月休

Instagram
https://www.instagram.com/daily_matsumoto/