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僕の京都案内。/おいでやす小田

芸人・おいでやす小田さんに、京都のオススメを教わった。

2022年11月30日

text: Koji Toyoda
2022年12月 908号初出

市内観光を済ませたら、
カントリーサイドを探検。

 故郷の味といったら、子供の頃からよく通って、『祇園花月』から距離も近い『マルシン飯店』の天津飯が絶対やと思いますが、この何年かでその勢いを凌ぐほど、常に頭の片隅から拭えへんのが、丸太町の『京都中華ハマムラ』の辛子そば。「辛すぎるやろー!」とツッコミを入れるくらいほんまに辛いすけど、その波が引くと同時に箸を伸ばしている。忘れられへん味といったら、これは外せないすね。

京都中華ハマムラ
京都中華ハマムラ – 丸太町 –
1924年創業。芸妓さんらがそのままお座敷に上がっても大丈夫なように、あっさりとした味付けが自慢の老舗町中華。名物のからしそば(平日夜、土・日・祝終日)は、他店よりも明らかに辛子バイブス強め。
◯中京区梅屋町175-2 ☎075·221·4072 11:30〜14:30・18:00〜22:00 月休
京都中華ハマムラの辛子そば
からしそば ¥1,078

 あとは、地元、二軒茶屋近辺の「MKボウル上賀茂」の700円バイキングですかね。両親にしょっちゅう連れてかれましたし、中学時代はメダルゲームコーナーに毎日入り浸った思い出のスポット。二軒茶屋から一駅先の市原駅~二ノ瀬駅間は、紅葉が素晴らしい「紅葉のトンネル」を潜って走る観光名所もあるので、「紅葉のトンネルとはこのことや!」とツッコミを入れた後に立ち寄って、ボウリング&バイキングで一日を締めてみるのも、京都観光らしかぬ体験ができて面白いですよ。

紅葉のトンネル
紅葉のトンネル – 市原〜二ノ瀬 –
叡山電車の始発駅、出町柳駅から鞍馬駅方面へ抜ける鞍馬線の途中、市原〜二ノ瀬間は両側を280本のイロハモミジ、オオモミジが連なる観光名所。ガラス面が大きく、車両中央の8席を窓側に向けた展望列車「きらら」に乗って、ロマンチックに紅葉狩りを。30分〜1時間のペースで運行。

 お土産は大原街道沿いの『味工房 志野』で、ドレッシングを。「種類多すぎるやろ!」と言うほどに種類豊富ですが、おすすめは、「玉ねぎ」と「赤紫蘇」。このためだけに時間を割ける覚悟のある猛者はぜひ。

ドレッシング
味工房 志野 – 大原 –
実は小田さんの同級生が営むポン酢&ドレッシング店。棚には、地元の食材を使ったドレッシングやポン酢にごまだれがずらり。試食可能なので、色々試しお気に入りを。ドレッシング ¥864〜
◯左京区大原戸寺町173-2 ☎075·744·2470 9:00〜18:00、日7:30〜 無休

プロフィール

おいでやす小田

おいでやす・おだ|1978年、京都府生まれ。芸人。2016年から5年連続でR1グランプリファイナリスト。初の自伝的エッセイ『僕はどうしても捨てられない。』が発売中。