港区の『旧カニングハム邸』や大田区に位置する『旧伊藤邸』、新潟県の『カトリック新発田教会』など、西洋のデザイン要素と日本の伝統美が融合した建築物。今もなお色褪せることのない有機的で大胆な佇まいは、チェコ出身の建築家・アントニン・レーモンド氏を筆頭に、レーモンド事務所の仕事として評価され、日本の近代建築に大きな影響を与えてきた。しかし、これらの作品が今の時代まで評価されるに至るには、妻のノエミ・レーモンド氏の存在が欠かせなかったという。彼女が主に担当していたインテリアやファブリックの分野では、座面がい草で編まれた椅子のデザインや戦後の資材不足の中生まれたベニヤ合板を使用するなど、独自の美的知識と日本の暮らしや空間への深い理解で、インテリアに芸術的な彩りを与えた。さらには、レーモンド事務所の建築作品全般に深く関わり、住宅の設計もしていたという彼女は、日本の近代建築が形作られていく中で、陰ながら多大な影響を及ぼしていったという。本展では、そんなノエミ氏の仕事にフォーカスし、彼女の独創的なスタイルや設計手法が展示される。これまであまり知られてこなかったノエミ氏のワークスを知ることで、戦後発展を遂げてきた日本の建築模様への理解が深まるはずだ。
インフォメーション
ノエミ・レーモンドの建築と意匠 ―和で紡ぐモダンライフ―
会場:GALLERY A⁴(東京都江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店1F)
会期:2026年3月19日(木)〜6月18日(木)
時間:10:00 〜 18:00 ※土曜、最終日は17:00まで
休み:日祝、2026年4月29日(水)〜5月6日(水)
料金:無料
Official Website
https://www.a-quad.jp/exhibitions/133/index.html
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