カルチャー

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.41

写真・文/久山宗成 a.k.a. Donald

2025年8月5日

photo & text: Muneaki Kuyama a.k.a. Donald
edit: Yukako Kazuno

第41回目のGEEK WATCH連載は「からくりエロチック腕時計の復刻プロジェクト」をレポートします。長年温めてきたこの企画を、前編、後編の2回シリーズでお伝えしちゃいます。

時は70年代。アメリカの雑誌『PLAYBOY』などが全盛期の頃のお話です。エロに対して社会がまだおおらかな時代に発売され、一部のハスラー男子に響いた時計がありました。それが、このからくりエロチック腕時計。

70S当時の雑誌広告。時代を感じますね。

大体シンプルなデザインのケースで一見すると普通の腕時計。文字盤に「TIME TO FUCK」のお約束の文字とお色気女子の写真。

そして、最大のGEEK WATCHポイントは、そのからくり機構。通常は黒いフィルムで中が見えず、30秒毎に数秒だけ中が見えるという回転フィルム構造を搭載していることなんです。

この腕時計は私を含めてかなりディープなGEEK WATCHファンが大好きなんですが悲しいお知らせが…。それは、この腕時計はほとんどが機械式腕時計で現存する腕時計は殆どがジャンク品。チープな香港製で作られているため修理やオーバーホールが出来ないというマニア泣かせの腕時計なんです。

そこで! 最新のムーブメントとケースでこの腕時計を新たに製作出来ないかと長年考えていました。しかし!  神様有り難う。願えば叶うもんですね。遂にこの夢を叶えてくれる腕時計技術者と出会ったのです♥ 前置きが長くなりましたが、本邦初公開! 世界初! からくりエロチック腕時計の復刻プロトタイプが遂に完成しました。

流儀に従い、パッと見はただのシンプルな腕時計。

来月は、プロトタイプからグレードアップしたからくりエロチック腕時計のレポート後編に続きます。乞うご期待。

プロフィール

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.41

久山宗成 a.k.a. Donald

くやま・むねあき | 改造活動家、企画編集者、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、2014年より改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在『GEEK WATCH PEDIA』なる本を編集中。

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