CULTURE

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.2

写真・文/ドナルド魔苦怒奈流怒

2022.04.30(Sat)

photo & text: Donald MacDonald
edit: Yukako Kazuno

こんにちは。GEEK WATCHの沼にハマり気づいたらコレクション本数700本以上。
GEEK WATCH偏愛家のドナルド魔苦怒奈流怒と申します。
連載第2回目は、GEEK WATCHの技術開発競争の歴史を辿ってみましょう。
1969年にSEIKOが世界初のクオーツ腕時計を発売。
それまで一般の高精度な機械式腕時計で日差数秒から数十秒が当たり前であった時代に、日差±0.2秒、月差±5秒という飛躍的な精度の向上を実現しました。
以降、SEIKO、CITIZEN、オリエントなどの国産腕時計メーカーの間で、
2000年頃まで熾烈な技術開発競争が勃発します。
果たしてメーカーの威信をかけた技術開発競争の果てに行き着いた先とは?

【クォーツ誕生】

1969年にSEIKOが世界初のクオーツ腕時計「セイコークオーツアストロン35SQ」を発売。こちらはクオーツ初期の1970S初期SEIKO製。ステンレスもりもりボディーで色々やりそうなのに、機能は時計機能、年月曜日表示、豆球のみ。こちらはジェイムズボンドの映画007で最初に起用された国産腕時計。

【電卓機能付き】

1977年CITIZENカリキュレーター。
ベゼルに美しく配置された操作ボタンを押して電卓として使える。
四則計算での計算機能付きで、8桁表示が可能。

【メロディーアラーム機能付き】

1981年SEIKO MERLODY ALARM。
アラーム音をメロディーで流せるように。
個人的にはハッピーバースデーソングが好き。

【テレビ機能付き】

1982年SEIKO TV WATCH。
付属のチューナを上部にドッキングすると青い部分でTVが観れた画期的なモデル。
“世界最小のテレビ”としてギネスブックにも認定されたらしい。

【脈拍測定器付き】

1982年SEIKOパルスメーター。
ジョギングブームの時に製作された心拍数を測ることが出来るモデル。
右下の銀色の部分に人差し指を置くと心拍数を計測出来る。

【録音機能付き】

1983 SEIKO VOICE NOTE。
映画ゴーストバスターズで起用されたモデル。

【対衝撃機能付き】

1983年CASIO Gショック。
落としても壊れない腕時計を実現したGEEK WATCH史に燦然と輝くモデル。
こちらは坂本龍馬モデル。

【キーボードとドッキング機能付き】

1984年SEIKO UC2000。
キーボードとドッキングして2000文字を保存出来た。通称腕コン。

【ペラペラという機能付き】

1985年CASIOペラ。
樹脂製時計バンドの中に時計そのものを一体化させることにより驚くべき薄さと軽さを実現したモデル。腕時計初のミリオンセラーを記録した。

【ゲーム機能付き】

1989年NINTENDO ZELDAの伝説。
アラフォー男子なら胸熱の任天堂ファミコンのゼルダの伝説。鍵を入手しボスであるドラゴンを倒すためにトライフォースを集めていくという内容。

【ポケベル機能付き】

1990年SEIKO レセプター。
アメリカでのみ発売されたポケベルウォッチ。セイコー、エプソン、AT&Eが4年かけて開発。アメリカFM放送の副搬送波を使ってメッセージを送る「ベーシング・システム」を採用。16桁の数字と9つのコードナンバーが送信可能。時代の狭間にひっそりと咲いた徒花。

【タッチスクリーン機能付き】

1991年CASIO HOTBIZタッチスクリーン。
データバンクの最高機種「ホットビズ」。ホットビズは、“ホット・ビジネスマン”の略。
画面の下半分がマトリクス・スイッチが埋め込んだタッチスクリーンになっているので指先でもカンタンに操作可能に。

【多曲電波機能付き】

1993年 CITIZEN 多曲電波腕時計M7400。
ダイヤルの中央にコイルの受信アンテナを配置した大胆なデザイン。1992年のバーゼルフェアに出品するために部品のほとんどが手作りに近いかたちでコスト度外視で製造。そのため販売数は全世界で4300本(日本は300本、ヨーロッパ4000本) しか販売されなかった希少なモデル。

【サウンドマシーン機能付き】

1998年 SEIKO フリークエンシー。
90年代に一世を風靡した小室哲哉がプロデュースしたダイナミックスピーカー搭載腕時計。発売価格が1万8000円と高価だった事もあり、当時は全く売れず。しかし最近になって珍モデルとして国内外から再評価の声が高まり、プレミアがつくように。

【ウエアラブルコンピューター機能付き】

1998年SEIKOウェアラブルPC『Ruputer』。
ウェアラブルコンピュータというキャッチコピーで発売された腕時計。プログラムを自作することを前提にした腕時計型コンピュータだったが、当然素人には無縁なもので、極一部のマニアのみが反応。個人的にはこいつに標準装備されたオスロゲームが好き。

【GPS機能付き】

1999年カシオ PRO TREK。
世界初のGPS機能を搭載した腕時計。デカイ! 重い! だが、それが良い。
今見ると規格外のゴツさがファッショナブルでHIPでHOP。

【MP3機能付き】

2000年CASIO MP3付き腕時計。
リストオーディオプレーヤーはMP3を再生するプレーヤー機能を持つ腕時計。再生時間は高音質モードで約33分間。電源は充電式リチウムイオン電池で、連続再生で約4時間(少な!)。音楽を聴くには付属のステレオイヤホンを使用

【カメラ機能付き】

2000年CASIOリストカメラ。
今みるとガラケー初期の画素数だが逆に新鮮なモデル。
撮影した画像は内蔵メモリ(1MB)に記録され、最大100枚の画像を記録できる。
PCとの画像データの送受信は別売のキットを使って赤外線通信で可能。

と、駆け足でGEEK WATCHの技術開発競争の歴史をしてみましたが行き着いた先はなんだか皆様お分かりですか?そう腕時計で開発された技術は、最終的には全て今の携帯にフィードバックされました。

来月のGEEK WATCHはコレクターさん訪問。
常軌を逸した方が登場します。こうご期待。

プロフィール

ドナルド魔苦怒奈流怒

改造士、映画監督、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、奇天烈な改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在GEEK WATCH PEDIAなる本を製作しようと目論み中。

Instagram
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