カルチャー

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.9

写真・文/ドナルド魔苦怒奈流怒

2022年11月30日

photo & text: Donald MacDonald
edit: Yukako Kazuno

こんにちは。奇天烈な腕時計の沼にハマり気づいたらコレクション本数700本以上。
GEEK WATCH偏愛家のドナルドです。今回も東久留米の改造秘密基地からお届けします。

前回に引き続き、大先輩のコレクターkokopelliさんの驚愕のコレクション紹介です。全3回に渡ったkokopelliさんの最終回になります。YouTubeのGEEK WATCH CHANNELもぜひご覧ください。

kokopelli
30年以上前から腕時計のコレクションを開始。特定のカテゴリーに縛られることなく、ジャンルを横断するコレクションはまさに脅威! Instagramフォロワー数も5万6000人を誇る。

今回はkokopelliさんがコレクションしている、デジタル腕時計コレクターの終着駅とも言える〈SANYO〉と〈RICOH〉腕時計紹介を紹介します。 

現在はパナソニックの完全子会社ですが、〈SANYO〉三洋電機は、70年代後半〜80年代前半に腕時計(LED・LCD)を作っていたのだとか。この2つは、当時の最先端技術である「太陽電池」を内蔵。〈amorton〉のブランド名は、〈SANYO〉独自のソーラー電池システム「アモルファスシリコン太陽電池」に由来。パネルが経年劣化で発電せず、蓄電池(二次電池)が生産中止のため、kokopelliさんは通常のボタン電池を入れて使用。 

超薄型モデル。シンプルで大きなデジタル表示がクール。

デジタルとデジアナが両方搭載されたモデル。丸と四角のデザインバランスがお見事。

〈SANYO〉の腕時計は独自の電池が入っていることが多く、ほぼ生産終了しているため、kokopelliさんは代替電池を組み合わせて使用している。

80年代のカリキュレーター機能付き腕時計。丸いボタンやデジタル表示が〈SANYO〉独特 。

お寿司屋さんにありそうな壁掛け時計を腕時計にしたモデル。鮨というデカールはkokopelliさんが貼ったのだとか。

イヤホンジャックを指すとラジオが聴けるモデル。ラジオ付きはマニアが多く人気がある 。

〈CASIO〉「G-SHOCK2」のようなナイスデザイン。ボタンの形やベルトなどの細部も完璧な一本。

見た目はゴツいデジタルウォッチだが、ロイヤルオーク風ベゼルで高級感と上品さも備えたモデル。

複写機で有名な〈RICOH〉は精力的に腕時計も製作していた。こちらは自動巻きの機械式腕時計。 

80年代に入ると、これらクォーツのアナログ&デジタル腕時計の名作を産み出した。

全3回で驚愕のコレクションを見せて頂きましたkokopelliさん、ありがとうございました。他にもまだまだ素敵なコレクションをお持ちなので、また是非ご登場願えればと思います。

次回は〈SEIKO〉が女性の社会進出を後押しするために、社外の女性デザイナーに依頼して腕時計を製作した90年のプロジェクト『LE VENT』をフィーチャーします。

プロフィール

ドナルド魔苦怒奈流怒

ドナルド魔苦怒奈流怒

改造士、映画監督、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、奇天烈な改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在『GEEK WATCH PEDIA』なる本を製作しようと目論み中。

Instagram
https://www.instagram.com/geekwatch_tokyo/