カルチャー

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.15

写真・文/ドナルド魔苦怒奈流怒

2023年6月5日

photo & text: Donald MacDonald
edit: Yukako Kazuno

あっという間に今年も折り返し! TIME IS FLY.光陰矢の如し。ということで、今回も未だ見ぬ隠れGEEK WATCH偏愛家をご紹介致します。YouTubeのGEEK WATCH CHANNELもぜひご覧ください。

訪れたのは「キタンクラブ」という素敵な名前の会社で「コップのフチ子」さんを大ヒットさせた、カプセルトイメーカーさんです。会社の中は学校のような作りでユーモアが溢れています。棚にはこれまでに手掛けた作品が飾られていました。

ご存知「コップのフチ子」さん。SNSの登場とタイミングが重なり、投稿してバズりまくったことが宣伝効果に繋がり大ヒット。
岡本太郎とのカプセルトイも手掛けている。これは世界で3体しかない巨大サイズ。

ミーティングスペースで「キタンクラブ」主宰、古屋大貴さんにお話をお伺いしました。

まず紹介するコレクションはこちら! ブレードランナーもしくは未来世紀ブラジル的ニキシー管腕時計。飛行機に使われる軽量アルミを使用したボディーはなんと! 防水。腕時計を顔に向けると時刻が表示されます。これは〈Apple〉の共同設計者の一人で「ウォズの魔法使い」と呼ばれるウォズニアックが愛用して有名になりました。ニキシー管腕時計のパイオニア的な名モデルです。現在の最新バージョンはUSB充電仕様になっていますが、これは初代の電池式。現在はSOLD OUTのため販売はされていません。

オリジナルの設計に基づいて、ネジひとつから中身のムーブメント、外装、針、文字盤まで制作のすべてを一人で手掛けるのが「独立時計師」。世界で34人しかいない独立時計師のなかでも天才と名高く、独立時計師アカデミーの初代会長も務めたヴィンセント・カラブレーゼが唯一制作したクォーツモデルがこの『モナリザ』。1時間ごとにモナリザが服を脱いでいくというユーモア溢れたジャンピングアワー機構搭載しています。ほとんど市場に出回らない希少価値MAXのGEEKな腕時計。

なんとこちらは神レアな『TIMEX SKIATHLOM』。1987年〜1993年に制作された〈TIMEX〉のスキー用腕時計です。温度計を内蔵し、グローブをしたままラップボタンを押すことができる優れもの。最大の魅力はいかにも80Sなダサポップなデザイン。スキーウエアの”JK“の上からでも装着可能で、古屋さんはなんと説明書付きのデッドストックで所有。

1890年に製作された純銀製。フリーメイソンの懐中時計を腕時計にコンバートされた逸品。スカルでカスタムされたKEYを差し込んでゼンマイを巻くクラシックなタイプです。

〈CASIO〉製のGEEKな名作『CYBER MAX』。ボタンを押して3,2,1でパンチ🤛すると、スピードとパンチ力を測定できます。ちなみに足につけてキック力とスピードも測定可能。極めるとチャンピオンの「C」が画面に出ます。目指せC!

ゲーム付き腕時計の中でも神レアモデル。それがこちらの〈SEIKO〉『MAMAGON』! 吊り上がった眼鏡の教育ママを「MAMAGON」というキャラに仕立てた80Sを感じる名品。ママゴンが放つ数字や文字の障害物に当たらないよう、外に遊びに行くゲーム付ウォッチ。正統派の〈SEIKO〉がこんなモデルを製作していたのは驚き。オリジナルバンドの未使用に近い美品です。

GEEK WATCH偏愛家の古屋さんが唯一持っている正統派がこちらの『ROLEX』。想い出がある腕時計でこれだけは手放せないそうです。

ゲストプロフィール

古屋大貴

ふるや・だいき | 1975年、埼玉県生まれ。建材メーカーの営業職を経て、株式会社ユージン(タカラトミーアーツの前身)で10年間カプセルトイ制作を学ぶ。2006年に独立し、奇譚クラブを設立。生物や植物をリアルに再現した「ネイチャーテクニカラー」や「土下座ストラップ」「コップのフチ子」などの“おもしろカプセルトイ”を企画・製造・販売。

プロフィール

ドナルド魔苦怒奈流怒

ドナルド魔苦怒奈流怒

改造士、映画監督、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、奇天烈な改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在『GEEK WATCH PEDIA』なる本を製作しようと目論み中。

Instagram
https://www.instagram.com/geekwatch_tokyo/