カルチャー

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.39

写真・文/久山宗成 a.k.a. Donald

2025年6月1日

photo & text: Muneaki Kuyama a.k.a. Donald
edit: Yukako Kazuno

第39回目となる今回は”初心忘れるべからず”をテーマに、最近見つけたThis is GEEK! という喜天烈な腕時計たちを紹介させていただきます。

【メトロノーム機能付き⁉︎】
文字板の内側に時刻表示、外側にメトロノームのテンポや基準音の目盛りが配置されています。時刻は指針の太い部分が表示し、メトロノームや基準音の設定のときは針の先端の細い部分が目盛りを表示。”時計の針をメトロノームのよう正確なリズムで左右に振る”という一見簡単そうで実は難しい機能を実現化させた〈SEIKO〉さん恐るべし。

【時間が読めない(そもそ時計ではない)】
1982年にフランス人アーティスト、ドミニク・オバディアによって制作されたエスプリが効いた一本。風防に刻まれた「TIMELESS」とは「時間や時代を超越した」「永遠の」といった意味。まさに時代を超越した傑作。

【ハイブランドの戦隊もの?(大人用)】
戦隊ものの腕時計をオマージュしたような、こちらはピーターパン症候群の貴方へオススメ。80〜90年代ロンドン発 NEW WAVE & CYBER系デザインで一世を風靡した〈Hi Tek Designs London Alexander〉のヴィンテージ腕時計です。上下の表蓋をオープンセサミすると時間が見えます。

【永遠にメッセージが届かない腕時計】
アメリカ発の通信機器メーカーの勇である〈モトローラ(Motorola)〉が〈TIMEX〉と共同開発した腕時計。携帯の前に一瞬流行したポケベルと連動可能な腕時計として販売されたが一瞬で姿を消した。まさに時代のあだ花。

【ポケベルが鳴らなくて~🎵】
ザ・昭和な懐かしのポケベル。しかも当時の憧れ〈docomo〉社製。単4電池を一本入れれば今でも時計機能は使えます。懐中時計として使えば飲みの席などでお約束芸としてすぐに元が取れますね。残念ながらポケベルの通信サービスは既に終了しているのでメッセージは受信できませんが…。

【憧れのモトローラ】
昭和世代には憧れだった〈モトローラ〉の腕時計。1989年に発売開始され、90年代後半まで続く携帯電話の小型軽量化競争の火付け役となった『MicroTac』。こちらはそれの販促グッズ腕時計。もちろん携帯電話機能はありませんが、パカッと開くとデジタル表示で時刻がわかります。

【懐かしのエアロビクス用⁉︎】
80年代にアメリカを中心に、特に若い女性の間で大流行したエアロビクス。レオタードを着て音楽を聴きながら運動すれば80Sにタイムスリップ。ケースやバンドもPOPで素敵なこちらはアメリカの〈TIMEX〉製。エアロビクス用の1分、5分、10分、20分、30分、60分のタイマーが隠れ便利です。

【バイナリー腕時計】
バイナリー(binary)とは、主に二進法(2進数)や、二つの要素からなるものを指す言葉。こちらは80S製の初期のバイナリー腕時計。パッと見て時間が読めない貴方も安心の下に数字で時刻表示もしてくれています。SFチックで素敵です。

【SF映画のプロップやん🎵】
2009年にシーホープ社が販売した腕時計。時間表示はなんとグラフを使用。一見、時間の把握が難しく見えるが、ちゃんと時間を表す「数字」も表記。最大の特徴はフェイスについた「光避けガード」。見た目のインパクトだけではなく、明るい場所でも液晶が見やすいように付けられていて、実用性も有り。

【ブラインド越しに時間を垣間見る】
レディー・ガガが愛用していることでも有名な80〜90年代ロンドン発 NEW WAVE & CYBER系デザインで一世を風靡した〈Hi Tek Designs London Alexander〉のヴィンテージ腕時計。竜頭下にあるスクエアボタンを上にスライドさせると、ブラインドがオープンして時刻がわかります。かなり凝った作りです。

【晴れてる日専用😭】
1996年にフォッシルから発売されたこちらはなんと日時計。ちゃんとした腕時計のメーカーがこれを作る遊び心が素敵ですね。晴れの日しか使えないけれど….。

と、駆け足でご紹介致しましたがいかがでしたでしょうか? 皆様も日常に潜んでいるかもしれないGEEKWATCHを探してみて下さいね。

プロフィール

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.39

久山宗成 a.k.a. Donald

くやま・むねあき | 改造活動家、企画編集者、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、2014年より改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在『GEEK WATCH PEDIA』なる本を編集中。

Instagram
https://www.instagram.com/geekwatch_tokyo/
https://www.instagram.com/kuyama_donald_muneaki