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雨の日に、こんなレコードはいかが?

2026年7月8日

WHOLE CITY BOY CATALOG


photo: Koh Akazawa
text: Ryoma Uchida
2026年7月 951号初出

 その日の天気で1日の過ごし方が変わるのはお出かけだけでなく、おうち時間も同じ。「雨を感じられる人もいれば、ただ濡れるだけの人もいる」って言葉もある。こんな雨の日はゆっくりとレコードに針を落とし、音楽を聴くのはいかが? 雨降りでも、快晴な気分で過ごせそうなアルバムを6枚チョイス!

『What’s Going On』
Marvin Gaye

雨に打たれて佇むマーヴィン・ゲイの姿。ベトナム戦争の状況を受け、希望と悲しみとが交差するなかで愛について歌う表題作。’71年のリリース以来、時代を超えて受け継がれるプロテスト・ソングの大傑作だ。世界が“悪天候”の今こそ聴き直したいアルバム。

『The Glass Frog』
Greg Foat

透明感抜群(!)のカエル・ジャケットで奏でられるのはジャジーな雰囲気が漂う至高のアンビエントサウンド。UKジャズの鬼才、ピアニストのグレッグ・フォートによる’24年作だ。時折聞こえてくるカエルの声に癒やされる。雨音のざわつきの中で聴きたい一枚。

『Meridian』
北園みなみ

ルネ・マグリットの絵画『ヘーゲルの休日』が起用された、傘ジャケ最高峰。作曲家・マルチプレイヤーの北園みなみによる10年ぶりの発表となった’25年作は、AOR、ソウル、ジャズ、フュージョンの垣根を自由自在に越える至高の宅録アルバム。

『It’s Time』
Jackie McLean

チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィスらの寵愛を受けたジャッキー・マクリーン。ハービー・ハンコックらを擁したグループによる1964年録音作。ここでの推薦理由は、ジャケに大量に並ぶ「!」マークが雨粒に見えてくるという理由だけ。

『Knock Knock』
SMOG

ドカーンと雷鳴轟くほどの豪雨の中で聴きたいのはやっぱりこれ。スモッグことアメリカのSSW、ビル・キャラハンがジム・オルークをプロデューサーに迎え、世紀末に送り込んだ名盤。ポストロック的味わいが、湿気で蒸した一日にばっちりハマるはず。

『Wave Your Moonlight
Hat For The Snowfall Train』
You’ll Never Get To Heaven

もくもくと立ちのぼる雲のように浮遊感溢れるドリーミーでアンニュイなサウンドは、カナダの電子音楽デュオによるもの。ため息が出るほど美しいマリンバやピアノの音色に耳を傾ければ、悪天候もなんのその。ふわふわと音の世界を旅する気分で聴き入ろう。

🌧️おまけにこんなアルバムはいかが?🌧️

幾何学模様のTomo Katsuradaとオランダを拠点に活動するアーティスト、Jonny Nashによる共作。ギターデュオとして各地でライブを行うなど交流を深めてきた二人の繊細な音作りがこの季節にぴったり。

イギリスのSSW、RAYEによる2nd。ハンス・ジマーやアル・グリーンらレジェンドと共にポップミュージックに新たな“日差し”を注ぎ込む傑作。

後藤まりこがフロントマンを務めるロックバンド・Midoriによる、土砂降りのなか開催された日比谷野外音楽堂でのライブを収録。ギター不使用にしてこの音圧。圧倒される。