ファッション

W・デイヴィッド・マークスが考える良いセンスの持ち主たち。Vol.1/クリス・ブラック

2024年1月15日

STYLE SAMPLE ’24


text: W. David Marx
illustration: Yukiko Noritake
2024年2月 922号初出

苦労と苦難から生まれた規律と自信が発揮する、トラッドとパンクを融合するリラックス感。

クリス・ブラック
CHRIS BLACK
Consultant / Co-Host of How Long Gone podcast
1982年、ジョージア州生まれ。高校中退、パンクバンドのマネージャーを経て、現在は〈Thom Browne〉〈J. Crew〉などの
ブランド・コンサルタント。また、週3回公開する大人気のポッドキャスト“HOW LONG GONE”の共同主宰者。

 長年、音楽とファッションの舞台裏で働いてきたが、人気のポッドキャストと『GQ』のアドバイスコラムで本人もスターになっている。そしてそのスタイルには、彼の人生の物語が表れている。毎日の習慣によるアスリート的な体格、パンク時代のタトゥー、南部の育ちや協力するブランドから影響を受けたプレップ。深い自信のおかげでこれらすべての部分が連携し、最もミニマリストな装いであっても、バランスの取れたプロポーションにより、どの衣装も彼の自然体を反映しているように感じられる。

クリス・ブラック
NYのホテル「ザ・カーライル」にて。ネイビーのブレザーと〈ドレイクス〉のペイズリー柄のネクタイにサングラス、ジーパン、黒ブーツと丸刈りでロック気分を表現。
クリス・ブラック
イタリアで、父親からお下がりとしてもらった〈ラルフ ローレン〉のボタンダウンシャツと〈ノア〉のペイズリー柄の水泳パンツを組み合わせて。夏に向けて少しポップなカラーを加えている。
クリス・ブラック
LAの自宅で。ヴィンテージのTHE KILLERSのバンドTシャツと適切なジーンズを、適切なプロポーションで着てリラックスしている。

プロフィール

W・デイヴィッド・マークス

W・デーヴィッド・マークス

1978年、アメリカ・オクラホマ州生まれ、フロリダ育ち。日本在住は20年以上。日本洋服文化史の『アメトラ』と総合文化論の『STATUS AND CULTURE』の著者。

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