FASHION

ストリートゴルファー、Patrick Barrって?

Tigerhood/NY

2022.01.14(Fri)

photo: Omi Tanaka
text: Chiyo Yamauchi
2022年2月 898号初出

今日もソーホーやウェストビレッジの路地で、あちこち神出鬼没! 
で、道行く人と路上でゴルフ。体が温まってきたらどんどん脱ぐぞ。

 TIGERHOODことパトリック・バー。4歳でNYに移住し、今年58歳。’90年代後半からこの街でストリート・フォトグラファーをやって、写真をソーホーのエリザベス通りの角で売ってたら、ある日、ゴミ箱からゴルフクラブが突き出ていた。取り出してみると、まだ使える。持ってたテニスボールを打ってみると、なんだか楽しい! 2009年のことだった。その日からゴルフクラブを持ち歩き、当たっても痛くない牛乳パックのボールも開発(ヒラリーやトランプなど政治家の顔写真が貼ってある)。今回は3日間、彼とシティゴルフを共にしてみたら「重ね着してれば自分で自分を調整できる」とか「グリーンは気分に関係なく着られる」と実は服好きだった。もちろんゴルフへの愛も素敵。「正直、いつも楽しいわけじゃない。けど、教えていた子供が急にコツを掴んでうまくなったり、ホールインワンする人を見たりすると、すごく嬉しくなる。やっててよかったなと思う。それでまた、明日もやろうと思うんだ」


Day1
Jersey st.

今日はマルベリー・ストリート図書館の脇で。〈The North Face〉のコートは、残念ながらコロナで閉店した『Tent & Trails』で300ドルくらいで購入。裾まわりのボタンで、腰下から膝まで着丈を調整可能。これさえあればぜんぜん寒くない! ビーニーはインスタグラムで有名なNEW YORK NICOにもらった。シューズは〈PRADA〉。


〈RADDA GOLF〉のポロシャツに〈J.LINDEBERG〉のカットソーをレイヤー。年季の入った愛用のグローブには自作のロゴをプリント。そのへんで買った自転車のチェーン・ブレスレットが偶然、袖の字の色を拾った。

Day2
Jersey st. 

次の日は同じ路地を少し北西に移動して。薄着に見えて実はインナーのタートルネックからジャケットまで〈J.LINDEBERG〉で5レイヤー。「汗をダラッとかく前に暑くなったら脱げばいいし、寒くなったら着ればいい」と重ね着推しだ。本当は靴もグリーンにしたかったけど、「昨日どっかに置き忘れてなくしちゃったんだよ。悔しい!」。


体を覆うミリタリーコートはなんと、裾に折りたたみ式のレッグカバーが付いていて、全身をカバーできてしまう珍品だ。タグに「米国政府の業務のみのために作られたもの」って入ってるのも痺れた! パンツの刺繍はチャイナタウンで入れてもらった。Patrick Quincy Fitzgerald Barrという自分の名前の頭文字で作ったクレストだ。

Day3
Crosby st.

昨日の道をちょっと曲がったところで。この日も〈J.LINDEBERG〉で4レイヤー。タートルのインナーにハーフジップの長袖を重ねて、その上に薄手のセーター、トップにウィンドブレーカーを羽織ってスマートに防寒。日が落ちて寒くなったらセーターの上に薄手のダウンベストを重ねることも。夜はネオンカラーで身の安全を確保!

シューズは〈NIKE〉のゴルフシューズAir Max 270 G。ハンチング帽は女優のドリュー・バリモアがホストを務めるTVトーク番組に呼ばれて出演したら貰えたもの! 「いい経験だったし、フェルト素材で形もいいでしょ?」とご満悦。〈J.LINDEBERG〉にはいい友達ができて、ゴルフラインのウェアをプレゼントしてもらってるそうだ。

What’s TIGERHOOD ?

NYの車通りが少ない小道をコースにして、お手製の牛乳パック・ボールを並べて打ち、段ボールやゴミ箱にホールインワンを狙う。ジャマイカ生まれのパトリック・バーが始めたプロジェクト(というか遊び)で、12年も続けていたら気づけば密かな街の人気者に。「子供も大人もウェルカム!」 @tigerhoodnyc

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