工芸品などにあしらわれた抽象的な文様。規則的なものもあれば、作り手の感覚がたっぷりと表現されていそうなものもあり、よく知るにはかなり奥が深そうだと感じていた。民藝運動を主導した柳宗悦の晩年にあたる1950年代は、美術界において抽象美術が大きな注目を集めた時期であり、彼も雑誌へ寄稿するなど、工芸における「抽象美」に深く関わったとか。日本民藝館で開催中の本展では、彼が探った世界各地の民族芸術(エスニックアート)や部族美術(トライバルアート)から、民藝の父が、「原始的」な造形をどのような視点で着目していたかを知ることができる。展示では、久留米絣や沖縄の絣、こぎん衣裳やアイヌ民族の衣裳などの染織や、日本の流し釉やイギリスのスリップウェアなどの陶磁、北アメリカをはじめとする先住民族の工芸の「抽象美」にも焦点を当てられ、『民藝』第63号の抽象紋特集(1958年3月)に掲載された工芸を軸に、多様な国や地域の品々が並ぶ。偉大な先輩の視点を借りれば、今まで見えていなかった美しさへの新しい視座を得ることができるかも?
インフォメーション
抽象美と柳宗悦
会場:日本民藝館(東京都目黒区駒場4-3-33)
会期:〜2026年3月10日(火)
時間:10:00〜17:00
休み:月曜 ※月曜が祝日の場合は開館し、翌日休館
料金:一般 1500円、大高生 800円
Official Website
https://mingeikan.or.jp/exhibition/special/?lang=ja%5D
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