ファッション

Boys of Brunnen/ベルリン・ブルネン通りのスケーターたち。

2022年1月13日

STYLE SAMPLE'22


photo: Shinichiro Shiraishi
text: Yukiko Yamane
2022年2月 898号初出

写真家に映像作家、デザイナーにアーティスト。
『Civilist』に集まるクリエイティブなスケーター集団は、
自作の服や小物を交換しながら着こなしを楽しんでいた。

2021年11月には〈シュプリーム〉の旗艦店ができたことだし、今ベルリンでは、スケートシーンがアツい。この街のスケーターたちが足繁く通う『Civilist』のクリエイティブディレクター、ジュリアンに聞けば、ここには「Boys of Brunnen」と呼ばれる集団がいるんだとか。「ショップのあるブルネン通りにちなんで、オーナーのアレックスと僕が名付けたんだ。要は『Civilist』周りのスケーターたちってこと。アートやファッションなど、それぞれがDIYでクリエイティブな活動をしてるし、トレンドに流されずに好きなことをやる姿勢は僕らと一緒だね」。決まったユニフォームはないけれど、仲間内で作品を交換し合ったり、楽しみながら『Civilist』とコラボレーションをしたり、まさにスケートコミュニティらしいファッションが生まれている。そんな気になるボーイズたちに集まってもらった。


Tommy Habermann
『Civilist』Staff, <ttimesresterampe> Designer

自作のニット小物と七分丈パンツにハイソックスの合わせがトレードマークのトミー。「フーディーとパンツ、スニーカーはカスタマイズしたもの。去年から手編みにハマってて、このビーニーも自作なんだ。〈ttimesresterampe〉って名前で『Civilist』でも販売してるよ」


左/Collin McLean
『Civilist』Staff
右/Louis Waterkamp
『Civilist』Staff

左/名物スタッフのコリンは、全体をブラックでまとめつつ、〈Cernucci〉のゴールドネックレスや〈ナイキ〉の白スニーカーで差し色を。「ベルリンのスケーターファッションって正直他の都市とたいして変わらないんだけど、みんな好きなものを好きなように着てるってのは見ればわかるだろ?」

右/全身を〈カーハート WIP〉のグラデーションコーデでまとめたスタッフのルイス。足元は『Civilist』とも親交の深い〈ラスベート〉と〈ヴァンズ〉のコラボスニーカー「Skate Bold」をチョイス。「最近は今日みたいなワークウェアに古着をミックスしたスタイルにハマってるんだ」


Lennard Kampf
『Civilist』Staff, Collage Artist

〈Civilist〉ともよくコラボしているスタッフ兼コラージュアーティストのレニー。「普段はブラックのアイテムが多いから、何か差し色を加えるのが好きなんだ。今日かぶっているバラクラバはトミーが作ってくれたんだけど、かなり気に入ってるしアクセントにぴったりだよね」


Konrad Haffmans
Student

放課後に駆けつけてくれたムードメーカーのケキは、イラストレーターとして『Civilist』クルーからも一目置かれている存在。「今日着ているTシャツは〈Civilist〉と初めてコラボした思い出の一枚なんだ。〈コルマー〉のカラフルなダウンジャケットは、お父さんのお下がりだよ」


Paul Herrmann
Filmmaker

映像作家として国内外で活躍するパウルは、〈シュプリーム〉のアノラックダウンジャケットに〈アワーレガシー〉のバギーなデニムパンツを合わせた王道的なスケータースタイル。「インナーは集合写真のときにも着てた〈プラダ〉のセーターさ。ビーニーはもちろん〈Civilist〉だね」


Steffen Grap
Photographer

フォトグラファーとして活躍するステファンは、ネルシャツとブラックデニムでまとめたアメカジコーデを披露してくれた。「普段は〈シュプリーム〉を着ることが多いんだけど、モーリッツが働き始めてから〈アワーレガシー〉も愛用してる。ビーニーはパウルと色違いなんだよね」


Viktor Reinhardt
Student

最年少のヴィクターは、右上のレニーと〈Civilist〉がコラボしたロンTを着てきてくれた。「親が知り合い同士なのもあって、12歳から『Civilist』に通っているんだ。学校帰りによく立ち寄るし、ここではいろんな人に出会えるよ」。首元のチェーンネックレスも様になってるね。


Moritz Alte
『OUR LEGACY』Staff, <Moritz Alte> Designer

モーリッツは2020年のクリスマスからパンツ作りに夢中。「〈アワーレガシー〉と自作パンツの組み合わせが多いかな。ちなみに今日のパンツは自分でウォッシュド加工したもの。レニーがはいているのは、僕が作ったパンツに彼のプリントが施された僕らのコラボ作品なんだ」