ファッション
2020年代の〈ストーン アイランド〉のリアル。
2021年10月2日
photo: Jack Orton
coordination: Takaaki Miyake, Kaori Oyama
2021年2月 886号初出
※年齢は掲載当時のままです。
1982年、素材と染色の新開発に傾倒してイタリアで生まれ、20世紀にはフーリガンの象徴になり、そして21世紀の今。ロンドンの若者にとっては普通に、冬のオーセンティックだ。
ロンドンのラッパー・Slowthaiにもよく〈ストーン アイランド〉を着せていたダニエルは街でも有名なコレクター。「初期のものが世界中でなかなか見つからないのが残念だけど、ロンドンでは親から子へ、ストーリーとともに受け継がれて愛されている服。フーリガンのイメージはあるけど、このベストはフロントのポケットと大きなジップヘッドがすごくイカしてるし、僕らの世代にはとても親しみやすいブランドだよね。ベストは1982年に創業したファーストシーズンの逸品。細やかに素材を切り替えたデザインがいいね。」
フロントにも袖にも、いろんな形状のポケットがたくさんついた珍しいデザインのジャケットがよく似合うカルヴィン。「〈ストーン アイランド〉にはヴィンテージの服を合わせるのがオレ流。ミリタリーのカーゴパンツは特に相性がいいと思う」
フィッシャーマンジャケットのような、こういうショート丈のボックスシルエットのものはなかなか見ないから新鮮。「〈ストーン アイランド〉のヴィンテージは僕がやってる古着屋でも値が上がり続けていてこれも高いけど(笑)、古くなっても汚れてもカッコいいのがこのブランドを好きな理由。いつもバギーに着てスケートをするのにも愛用してるよ」
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「“No Season Jacket”という名前で、’80s後半から’90s前半にスポットで出たものらしいよ」 -
「公式のアーカイブ本にも色違いが出てるこのバックパックは群を抜いてレア!」
「漁師の服やいろんな職業の制服からインスピレーションを得ている、ワークウェアらしいデザインがいいよね」とブランドを評するジョエル。メゾンブランドの古着、高機能なスニーカー、そして自作のバッグと、いい意味で好き勝手に服を着てるね。
アルフィーはプレミアリーグのトッテナムの若手GK。1989年に発表され、〈ストーン アイランド〉の名を世界に広めた「Ice Jacket」の素材のセットアップでやってきた。「アーカイブピースをいくつか持ってるけど、あまり考えずにデニムとかとカジュアルに着てるよ。ブランドとサッカーの強い結びつきは知っているけど、僕は敬意を持ちながらもあまり意識し過ぎてなくて、あくまでもロンドンのユースカルチャーのファッションとして楽しんでいるよ」
上のアルフィーと色違いのセットアップを着た大先輩。「俺が10代だった’90年代は、〈ストーン アイランド〉を着てパブに行くとセキュリティに追い出されるかバッジを取れと言われたな。当時のエッジは今のコレクションにも残っていると思うよ」
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