ファッション
C.E初のオリジナルシューズにはダンスミュージックの熱気が詰まっている。
2021年9月15日

〈C.E〉が公開した2021年秋冬のシーズンルックでモデルが履いていた謎のシューズが巷を賑わせているとかいないとか。「新しいコラボなのかな?」ってスニーカーに詳しい友人たちは騒いでいたけれど、実はこれ初めてオリジナルで作ったシューズらしい。ディレクターのトビーさんとデザイナーのスケシンさんに話を聞いてみることにしよう。

スケートシング|東京都生まれ。裏原宿黎明期からイラストレーター、グラフィックデザイナーとして活動。過去には、スニーカーをデザインしたことも。
Toby Feltwell(右)
トビー・フェルトウェル|英国生まれ。2011年にスケートシング、菱山豊の2人と〈C.E〉をスタート。「XL レコーディング」時代には、ディジー・ラスカルを発掘。
「スニーカーは〈ナイキ〉など専門的なブランドと一緒に作らないとうまくできないけど、こういう靴なら、僕らにも作れるんじゃないかと思ってトライしてみました。’90年代にイタリアの高級ブランドのスポーツレーベルがスニーカーを作っていたことを覚えていますか? まさしくそんな雰囲気。靴というプロダクトは、もともと存在していたかのような既視感のあるデザインが大切だと思っています。強いて言うならば、あの時代のスニーカーでもなく、革靴でもない都会的な形とデザインに影響を受けていると言っていいかもしれません」(トビー)
トビーさんの言う都会的なシューズは、’90年代のロンドンで発生したダンスミュージック「UKガラージ」(以下UKG)とも親和性が高い。UKGは週末着飾って踊りに繰り出す、それまでのクラブのイメージとは少し違った、グラマラスな文化。キャップとスニーカーはNGというドレスコードがあったが、この類いのシューズは許されていたので皆こぞって履いていた。その時代のことをよく考えている二人がオリジナルシューズを作るにあたって、影響を受けたことは言うまでもない。


さらに、雨の日に靴下が濡れることを何よりも嫌うトビーさんの意向を汲んで、アウトドア系のハイテク素材を使った防水シューズにアップデート。「雨の日に履くカジュアルな革靴、という新しい発想の靴です(笑)。だけど、新聞の広告に載ってそうな通勤用のビジネスシューズっぽさもあるよね。もしかしたら、意外とサラリーマンに売れたりして。黒がいい! なんてお店に押し寄せちゃうかも」と、最後はスケシンさんにうまくはぐらかされちゃったけど、謎に包まれていたこのシューズは、タウンユースでありながら、’90年代のクラブの熱気と薫りが凝縮されたナイトライフに適した革靴だったってわけだ。

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