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親父のジョロフライスを作って。/アフターガーナ

テルミーガーナ

photo,text: Teru Tamura
edit: Fuya Uto

2026年10月29日

 ガーナでの約2週間は、成田と羽田を間違えたところから始まり、経由地のドバイでは24ドルするビールを頼みすぎて現金を想像以上に減らしたり、アクシデント続きだった。初めて一人で行ったけれど、遠い地元(hood)に来た感じだった。まずはそこまで思わせてくれた新しい友人たちにこの場を借りてお礼を言いたい。本当にありがとう!!

 レイ君はもちろん、スケートパークで会ったケルビン、アーロン、〈フリーダムスケートパーク〉のスタッフjohn、〈myway〉というボードブランドをやっているAdrys、21歳にはまったく見えない老け顔のdavidなどなど、書ききれないくらい出合いがあった。彼らのスケートに対する熱量は凄まじく、自分のテクニックじゃ到底できない技をガンガン挑戦しにいく。初めての技だろうがとてつもないスピードで突っ込んでいく。インスタやYouTubeの映像を見て感銘を受けたら、速攻チャレンジ。そしてお約束の怪我(大体は捻挫)。

 僕も初日に肩で着地してしまい、未だに痛いけれど、旅のいい土産だと思っている(3日くらいスケートできなかった)。正直、ガーナは裕福な国ではないけれど、スケボーを持ってパークに来る彼らはまぎれもなくアッパー層側だ。国の先を憂いつつも、お洒落して、スケートボードをする姿はパンクでイケていた。

 この記事では、そうしてすっかり好きになったガーナのソウルフード「ジョロフライス」のレシピをお裾分け。家で作るべく、親父に秘訣を聞きつつ挑戦してみたのだ。

用意する材料
・パプリカ 2個
・玉ねぎ 1個
・米 3合
・鶏の手羽 8個
・トマト缶 1個
・クミンシード お好み
・ローリエ 1枚
・ナツメグ お好み(僕は好きなので多め)
・オレガノ お好み
・赤唐辛子の粉末(辛くしたい場合は多め推奨)

①上記のスパイスを鶏肉に30分漬け込む。

②深い鍋で、漬け込んだ鶏肉を中火で焼く。

③火が通ったら、パプリカを入れて炒めて一度取り出す。

④玉ねぎを入れて、きつね色になったら、③を戻してクミンシード、赤唐の粉末、ナツメグを加えて炒める。

⑤トマト缶、お米、水600㎖を入れて落し蓋をする。ここで、お好みで炒ったスパゲッティを入れる。

⑥20分弱火にかけ、汁が多ければ迷いなく捨てる。でないとリゾットみたいに水分が多くなってしまう。落とし蓋の中身を確認し、お米がいい具合になったら、20分ほど蒸らせば完成!!

※ポイントとしては、お米の炊き方をしっかりすること。芯が残っているようだったら、水を足していい塩梅に整える。親父は蓋をずらして炊いていたりもした。下味は思ったより濃い目につけると美味しい。

 この炒ったスパゲッティは親父のオリジナルで、ガーナに行って初めて知ったものだ。親父は誰とでも仲良くなる人で、一緒に住んでいた街でも、親父しか知らない人が多数いる。小学生のころはサッカー部でコーチみたいなこともしていた。地域のお祭りや日頃の挨拶も欠かさない。ただ、親父はあまり時間を守らない。例えば友達のガーナ人同士で約束してもぜんぜんルーズだし、家族で何かあるときでも、時間の感覚がないというか、「守る」感覚が皆無。母親は「ガーナ時間」と裏でよく文句言っていた記憶がある。

 そんな印象の親父だったけど、この旅をしたことで全く知らなかった側面に触れられた気がする。日本にいるときの親父、ガーナに行っているときの親父、ジョロフライスのレシピをウキウキで教えてくれる親父。近くにいると全部知っているような気がしていた。同一人物だけど、自分の視点が変わらないと見れなかった面だ。

 今、親父はガーナにいる。昔からたまに電話がかかってくるけれど、以前と違ってもう無視はしない。最近は「家の屋根改修中にさ、雨が降ってトラブってるんだよ」と一報があった。きっとああいう感じなのだろうなと、ガーナに行ったからこそ景色が鮮明に目に浮ぶ。

 というわけで、この国が大好きになったので、実は年が明けたら再び行こうと計画中です。パークの奴ら、街角で出会ったあいつらにもまた会いたい。カメラとスケボーを持っていこう。

 最後に、こんな素晴らしい機会を与えてくれたスタイリストの山本康一郎さんに心から感謝です。「行ってこい」と言われなかったら、この経験は間違いなくなかったと思います。本当にありがとうございました。そして、僕の読みづらい文章に付き合ってくれたPOPEYE Web読者の皆さん、ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!