TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#4】ぼくの天久保散歩地図。

執筆:植田浩平

2026年7月2日

『ピープル・ブックストア』のある天久保地区はつくば市内でも特殊なエリアだ。なんせ、区画のほとんどが広大な筑波大学に隣接(というか一体化)しているわけで、大学生がめちゃくちゃ多い。彼・彼女たちの主な移動手段は自転車で、けっこう危ないところもあるんだけど、車に比べればスピードものんびり。ちょっと頑張れば徒歩でも回れる圏内に小さな店が散らばっているのも、この地区を個性づけるポイントになっている。

 例えば、ピープルが入居している天久保3丁目のテナントにはカフェと居酒屋、美容室が並んでいて、そこから徒歩3分ほどの区画に古着屋『May』もある。山のごとく積まれた服の値段は良心的で、昔ながらの商店みたいな古着屋さんが、新店舗『March』をオープンしたのは先月のこと。メイから歩いて10分ほどの天久保2丁目、落ち着いた雰囲気のマーチに並ぶ品々も身の丈で、買いやすい。カゴに入った無地のTシャツ、夏向けの短パンを物色、いくつか試着をしたのち前者を購入。

 店を出て歩きだすと、通りに面した公園が目に入る。ちょっと休むか!ってな勢いでゴロンと横になり、天久保に点在する公園はどこも整備されていて恵まれてるな〜と考えてるうちウトウトしてきて、眠ってしまう。……10分ほどで目をさまして、身体を起こすと「オーイ」と呼ぶ声、振り向くと車から友達が手を振っていた。

 ドイツパンを焼くベーカリー、バッティングセンター、中学校を横目に歩いていくと、居酒屋やカラオケスナックのちょっと怪しげな看板がちらほら。この辺りが天久保1丁目。友人が営む『Club OctBaSS/Bar DISCOS』や『Good Near Records』、ライブもできる地下スペース『aNTENA』があって、ふらっと遊びに行っても誰かしらに会える。だけど、今日はちょっと時間が早い。大きな通りを挟んだ向かい側、吾妻地区にある古本屋『ブックセンターキャンパス』を覗いていこう。

 数冊の本を買ったのち、町中華の『大成軒』の前を通って、展望台のある松見公園でペデストリアン・デッキに合流、ピープルに向かってのんびり歩く。着いたら隣のカフェでコーヒーを飲みつつ、もうちょい作業をしようかな。いやいや、さっさと帰ってシャワーを浴びて、ダラダラするのがいいんじゃないか。なんだかんだでけっこうな距離を歩いたし、きっとビールが美味いだろう。

プロフィール

植田浩平

うえだ・こうへい|1983年、千葉県生まれ。’91年に茨城県つくば市に引っ越し、中学から高校時代を送る。大学入学とともに転出するも卒業後にUターン。CDショップ勤務やイベント制作補助などのアルバイトを経て2013年4月、筑波大学に隣接する天久保地区に『PEOPLE BOOKSTORE』を開店。今に至るまで営業を続けている。

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