TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
【#1】FASHION PLAYERという考え方
執筆:井野口 匡 / 国士文通省
2026年1月10日
このエッセイ・ミヤケは、福岡市中央区警固で FASHION PLAYER という店をやっている、国士文通省こと、限界ダイエットおっさん、GDOこと、ださまさしこと、MRCY a.k.a IKAこと、マァシィこと、井野口 匡がお送り致します。福岡県在住の太ったおじさん、気づけば、41歳になりました。
この連載の開始で、補足を加えておいた方が、今後の文章の吸収力がバツグンに良いかと思いますので、自分語りを始めます。
⚫︎セルフナラティブ / 自分語り
通り名が多いことで、お分かりかと思いますが、人格がバグってます。
それは、経歴にも表れてて、広島大学の化学学科を卒業後、同大学院中退、文化服装学院に入るも中退し、文化ファッション大学院大学(BFGU)を終了後に、上海でアパレル修行を経て、JP ARCHIVESという日本のブランド古着を扱う(世界的な)アカウントを持ちながら、昨年、2025年、FASHION PLAYERという服屋さんを始めました。自身、4回目の店となります。これまでの店も服、アパレル、ファッションを軸にしてますが、コンセプトは、バラバラで、今回のFASHION PLAYERがそれらをまとめた編集的な立ち位置です。
また、読者の方には、私より馴染みが深いかもしれませんが、ON AIRというKYNE、NONCHELEEEを発端に発生した福岡が誇る(世界的な)組織にも属しています。こちらは、今年の3月末で約10年に渡る歴史を閉じます。寂しいものです。
ON AIRに合流するようになったのも、根本的には、国士文通省という美術の人格があって、2014年辺りから、SNS上で暗躍する写真美術界隈として、世の中に価値をつけて頂いた気がします。出世作は、#gg8803083という上海のジジイババアのポートレートで、シグニチャーは、ハメ撮りという政治家のポスターの前で自撮り(セルフポートレート)をするというもの。。。
現在は、SNSと現実世界の間、正生活というイメージ認識空間を見つけて、その中で、AIと世の中の認識のバグを利用して、写真と絵の間の画像を生成したり、noteに長文をボムったり、楽曲をたくさん作ったりしています。
その活動自体は、自分的にとてもファッション的な振る舞いだなと思っておりまして、国士文通省は、年に2回ほど、展示をするのですが、美術的な成果物を売買するのではなく、空間を国士文通省的なアウトプットで構成して、グッズを販売することで、ギャラリーとの主従関係を成立させています。
それらのグッズの中に「へ」という帽子や、DON’T DIETというキャッチフレーズによるグッズを制作して販売しており、これらは、国士文通省の展示会場、FASHION PLAYERで購入することが出来ます。
読んでくれた人は、これが、前書きかよ!より一層謎が増えたヂャンカネ
そう思った人が多いと思いますが、いつも通りです。
今回は、まだ調子良いいくらい。
⚫︎ファッションプレイヤーという考え方
連載では、服を着る人の生活の話をしていきます。
なんやそれ?わしも服着て生活しとるわい。
そう思ったでしょう。
FASHION PLAYERとは、服を着る人という、全人類の呼称です。
お店の物の内容的には、古着を軸に、自前で作ったアイテムと、セレクトした服を並べている。古着は仕入れもするし、服託択宅(ふくたく)という委託のシステムを介して、FASHION PLAYERたちの服を預かったものを、販売したりもしています。今年から、買取もスタート。
いわゆる古着屋ではあるけれど、常連さん曰く、見たことない店。
それは、お客様の体験や、置いてる物の性質や見せ方に、他店では見れない感覚を見せることが出来ている気がします。
一度、訪れてください。
FASHION PLAYERは、RPGをテーマにした店で、身につけるものは装備と言うことも出来る。RPGといっても、ゲーム機が置いてあるわけではない。みんなが、服を着るゲームをプレイしている。人生ゲーム。
来店することで、ポイントカードを貯めて、経験値を得て、レベルアップする。ポイントはクーポンにもなる。
旅の始まりのキャラは、LV.1のおじさん(へさん)。
2枚目、3枚目とカードが進むにつれて、そのおじさんは少しずつおしゃれになっていく。つまりこれは、おじさんを育成するカードなんですニラッ✨
フィジカルのカードは、自分たちの世代のカードダスから、昨今のトレカブームに置いて価値は引き継がれている。(私は、ポケモンカードのバトラーであり、コレクターです。)
⚫︎なぜ、おじさんが出現するのか?
端的に言うと、自己のキャラ化ではあるが、ファッションという世界は、気づけば、いつも誰かを目指す構造になっている。憧れがモチベーション。
ブランドがあり、デザイナーがいて、メディアがあり、モデルやインフルエンサーがいる。こうなりたいという憧れが提示され、それを追いかける。ワナビー。言ってしまえば、ファンビジネスの側面が強い。
仕掛ける側の感度も似たようなもので、ダサくないようにビビりながら、文脈を読み違えないように、教科書みたいな振る舞いをする。
自分の感覚では、そもそも服屋、古着屋は、街のヤンキー、ならず者が、尖り散らすためにやるものだと思ってるけど、貴様ら(古代の丁寧語です)は、学校では、勉強せず、社会に入ると急に萎縮して、勉強したかのような縦社会的ルールに縛られるよな?ラヴ上等。クソつまらん。
逆に、わしのような、幸運にも学を積むことと、無謀な実践からファッションのルールという意味での脱法行為を続けて、人類のファッション最高到達点を目指す輩もいる。異世界もののヤンキーかて韮 すごく良いと思います。自画自賛。
そのファッションのある側面、若い時のワナビー思考からセルフナラティブ的自己分析を進め、人生のユニフォームを作ろう。
それは、スティーブジョブズの思考浅めの自堕落的な機能服ではなく(本人も死の間際にセルフネグレクト的な感覚があったようなことを遺したみたいですが、服に自分を反映しなすぎ)、ミニマリストの情緒0の短絡思考、マーケティング厨の立体的な布みたいなことではない。
服は誰が着るのかというと、私たち一人ひとりだ。ファッションの主人公は、消費者である我々。
どれだけ情報があっても、どれだけ立派な物語があっても、最終的に服を着るのは、生活を送っている普通の人間だ。
朝起きて、仕事に行って、買い物をして、夜に帰る。
その日常の中で服は存在している。
ファッションプレイヤーという名前には、「あなたが主人公だ」という意味を込めている。服を着る行為そのものが、いちばん重要だという考え方だ。
セルフナラティブ。自分の物語性に気づき、自分を語ろう。
店に来て、服を見る。僕たちと話す。
気になれば、FASHION PLAYER PODCASTを聴いてもらえば良いし、FASHION PLAYER オープンチャットで、みんなが言いたいことを言ってる。
その中で、少しずつ服の背景がわかってくる。ブランド、メーカー、デザイナーの物語、ディテールの話、時代の話、価格の話。でも同時に、自分自身の話も自然と出てくる。
自分はどういう服が好きなのか?なぜこれに惹かれるのか?これは本当に今の自分に必要なのか?
自分を知る、という行為は、ファッションにおいてとても大事だと思っている。服は自己表現だと言われるけれど、表現の前に、先ず、自己理解が必要だから。なくても服は着れるけどな。それな!
LV.1のおじさんは、決してダサい存在ではない。知識がなくてもいい。経験がなくてもいい。ただ、そこから始めればいい。ただ、少し臭いかもしれない。
少しずつ知って、少しずつ選べるようになって、気づいたら、前よりも自分のファッション思考に気づき、しっくり来て、服の面白さを知る。
それが、ファッションプレイヤーでいうレベルアップ。エンタメを自己で生成していくスタイル。
おしゃれになることが目的ではない。誰かみたいになることがゴールでもない。自分で考えて、自分で選んで、自分で着た結果、いつしか、自分を着ることになる。
その積み重ねこそが、健全で、いちばん面白いファッションの遊び方だと思っている。
もし、持続可能という言葉を、FASHION PLAYERで使うならば、着飾ることの初期衝動の持続可能性。
服を買わなくなったのも、楽しく着なくなったのも、クローゼットが整理されてないからでは?
それを、解消するための服託択宅(ふくたく)というサービス。
問題はかなり明確で、誰しもが持っていがち。
服は、自分を見せる最古のSNS。SNSがなかった時代のセルフメディア。
FASHION PLAYERは、今日も福岡市中央区警固で営業している。
おじさんとおじさんの仲間たちが、そこで待っている。
LV.1のおじさんから、物語は始まる。
次週
「日本人はどのような服装体験をして来たか?」(仮)
プロフィール
井野口 匡
いのくち・まさし / 国士文通省|1984年生まれ。広島大学卒。文化ファッション大学院大学(BFGU)修了。
福岡を拠点に、国士文通省名義での表現活動と、
FASHION PLAYERという服屋を運営している。
Instagram
https://www.instagram.com/kokushibuntsuushowsama/
https://www.instagram.com/pro_fashion_player/
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