ファッション

古着のABC。- Vol.5 –

[D] Do!family/70’s〈ドゥファミリィ〉を探せ。

2022年11月18日

text: Kosuke Ide
design: Aiko Koike
edit: Yu Kokubu

 

190年設立、ってことは半世紀以上も前 

ウィメンズのカジュアルウェアブランドとしては日本最古かもしれない〈ドゥファミリィ〉だが(当初はユニセックスブランドだったらしいけど)、そのヴィンテージ・アイテムをIGしてる、って人はそう多くないだろう。

 その魅力に気づいたのは、はっぴいえんどやサディスティック・ミカ・バンドなど0’sジャパニーズ・ロックの名盤ジャケットのデザインを数多く手掛けた伝説的なデザインスタジオ「」の作品集を手に入れてから。

 眞鍋立彦、中山泰、奥村靫正ら桑沢デザイン研究所グラフィックデザイン研究科の仲間だった3人が立ち上げた「」は、70年代中盤からはそれぞれの個人活動に入っていく。

中山泰は大滝詠一、奥村靫正はYMO関連の仕事へ。そして眞鍋が年ごろから深く関わっていったのが、〈ドゥファミリィ〉のデザインワークだった(後に眞鍋は同社の役員にもなっている)。

 0年代初頭には狭山の米軍ハウスで共同生活し、アメリカン・フィフティーズのファッションやインテリアに凝りまくっていたという彼ら。そんな眞鍋のセンスと、60年代の〈VAN〉以来のアメリカン・アイビー/プレッピーファッションの流れを汲んだ〈ドゥファミリィ〉の方向性はぴったりハマっていたのだろう。

ブランドロゴから商品タグ、フラッシャー、テキスタイル、ショッパー、カタログ、ノベルティアイテムに至るまで採用された、古き良きヴィンテージ・アメリカンなテイストのポップなデザインは、今見ても何とも素敵じゃないか。ベーシックでリーズナブルなカジュアルウェア(何と現在に至るまですべての商品がMade in だという)という同ブランドのイメージ確立に多大な貢献をしたであろうことは想像に難くない。

 特に0年代後半~80年代前半あたりのアイテムが好みで、探しているけれどそう簡単に見つからない。

もし「持ってるよ」って人がいたら、ぜひ見せてほしい 編集部まで連絡して。