ファッション

古着のABC。- Vol.4 –

[C] Camo blend into the natural landscape./自然風景に溶け込むカモ。

2021年12月3日

photo: Hiroshi Nakamura
text: Toromatsu
design: Aiko Koike
edit: Yu Kokubu

「Camo」とは、周囲の風景に溶け込むこみ、敵の視を欺き、対象を発見されないようにする方法のこと。とされているけど、ここで言う”Camo“は、ウッドランドカモのことでもなければデジタルカモのことでもない。自然風景に溶け込む僕らのアイドル、カモはカモでも鳥の鴨のことだ。ちなみに英語ではダックスだけど、日本男児にはカモのほうがしっくりくるからご愛敬。

アイテムは、近年街でもよく目にする気がする(積極的に探しているからなのカモしれないが)。いやいや、実際下北沢の古着店「ヒッコリー」では頻繁に鴨アイテムを目にすることができるし、

祐天寺のセレクトショップ「スーパーマーケット」も店のアイコンにしていたりするし。

ちなみに僕の一張羅はスウィムフィンメーカー<チャーチル>の鴨ロゴスウェット。それこそ『ヒッコリー』で見つけた胸に鴨の刺繍が施された<L.Lビーン>のシャモアクロスシャツもお気に入り。ミネソタの土産物みたいな鴨のTシャツもなんだか気が抜けていて無性に着たくなったりする。

そもそも僕が鴨に興味が湧いたのは、新潟の<ツボゲン>が製作した“デコイ“と呼ばれる木彫りの鴨を手に入れたのがきっかけ。しカモ驚くなかれ。マニアックすぎるツボゲンのTシャツまで最近見つけてしまったのだ(メルカリで1000円)。まだまだこんなもんじゃない。木彫りの鴨をそのままブランドネームとキャラクターにしたブランド<デコイ>のチェックシャツまである(ワンポイントがワニじゃなくカモなのが愛くるしすぎる)。

変化球ではあるが古着ラバーなら、アイビーを感じさせてくれるイラストレーターの”鴨“沢祐仁さんも抑えておきたい。(しカモ、クシー君人形ときた! )

たかだか鴨でみんなの心は和まないカモしれないけど、そんなことはおカモいなし。カモンベイビー。

そういえば気に入って通っていた等々力渓谷に、頻繁にいたはずの鴨が最近いない。どこかに拠点を移したのカモ、そもそもここでなにを伝えたかったのカモわからなくなってしまったけど、今日も鴨柄の古着が、渓谷の風景に溶け込むように、カモフラージュしていることだけは確かだ。

🦆

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