ライフスタイル
【#3】続・家の猫の話。
執筆: ピエール瀧
2023年8月25日
photo & text: Pierre Taki
edit: Yukako Kazuno
「あ、猫いた。」
![猫](https://popeyemagazine.jp/wp-content/uploads/2023/08/neko_3-1600x2133.jpg)
旅行などで観光地や外国に行った時に猫を見かけると、我が家では必ずこう言って観光そっちのけで足を止め、猫と戯れモードを試みます。
料亭の塀の上、駐車場の隅っこ、スナックの室外機の上、軽トラの下、民家二階の窓辺、漁協の脇。猫のいいところは、この“どこにでもいる”というところじゃないでしょうか。もちろん犬もよく見かけますが、大抵の場合は飼い主と一緒に現れることがほとんどです。その場合、「こっちおいで」とか「超面白い顔してて笑う」等の本音の感想を声に出して投げかけることは御法度です。
飼い主の側も、犬のしたいようにさせた状態ではこちらに接してきません。お互いに軽い警戒心と節度を携えながらの邂逅が市民の犬マナーの現状となっているような気がします。
これが猫の場合、奴らは単独もしくは複数で突如現れます。しかもほとんどの場合は側に人間がいません。実にフリーダムな状態で出現するのです。ドラクエっぽく。
そうなると、そこから先のコミュニケーションは猫 vs 人間のアニマルパワーの世界。手懐けるか逃げられるかは、こちらの魂のバイブスとオーラの色のプレゼン合戦となるわけです。旅先の街角で(笑)
ごく稀に、猫がそうっと近づいてきてくれたとき、なんか歓迎してもらったような気がして嬉しくなります。
プロフィール
ピエール瀧
ぴえーる・たき | 1967年、静岡県出身。1989年に石野卓球らと電気グルーヴを結成。道行く人に「あなたのオススメは?」と尋ね、その返答の通りに旅をするYouTube番組『YOUR RECOMMENDATIONS』が好評配信中。
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