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ソウルからやってきた、奥深い〈アモーメント〉の服。

AMOMENTO

2024年9月10日

photo: Naoto Kobayashi
styling: Takayuki Tanaka
make: Suzuki
edit: Minori Kitamura

モヘアのカーディガン¥38,500、中に着たオーガニックコットン100%のパジャマシャツ¥30,800、共地のパンツ¥29,700、首から下げたベルベットのマイクロバッグ¥17,600(すべてアモーメント cs@amomento.jp) その他は私物

 岡倉天心の『茶の本』を読んでから、お茶の奥深い世界に夢中だ。蔵前にあるティースタンド『norm tea house』で出合う有機のお茶はグラデーションのように繊細な色味で、一目では正直判別不可。でも一口飲むと、フルーティだったり、香ばしかったり。緑茶、烏龍茶、ほうじ茶、紅茶はすべて同じ植物の茶葉だというが、そうとは思えないほど個性があった。〈アモーメント〉もそんな味わい深い服作りをしている。韓国気鋭のセレクトショップ『ショップ アモーメント』のオリジナルブランドで派手さはないけど、素材選びとデザインをじっくり見て、袖を通してわかる良さがある。例えばこのカーディガン。生後3か月以内のアンゴラ山羊の毛、キッドモヘアを使った長い毛脚は日の光を受けて眠たげで、Tシャツでも開襟シャツでも、羽織れば装いに柔和な表情が生まれる。

シングルロングコート¥86,900、ツータックパンツ¥30,800、首から下げたベルベットのマイクロバッグ¥17,600 (すべてアモーメント) その他は私物

 ブラックのロングコートは難しい。自分にも大人の風格がないとコートに着られてしまう気がして。この美しい漆黒の一着も高密度のウール素材でどしっと重く、難しいと思った。でも違った。ゆったりした肩のラインとまっすぐ落ちるストレートシルエットだからだろうか。テキトーなTシャツを中に着ていようと様になる気がする。

ナイロンのアノラック¥30,800、ストライプのコットン100%のシャツ¥24,200(ともにアモーメント) その他は私物

 いい色だね、と人に会うたび声をかけられるアノラック。グロッシーナイロンと名付けられ、メタリックとまではいかないが光沢感があるグレーだ。浅めのフロントジップや、すっぽり頭を覆うストリング付きの大きめのフードも気に入っている。

アルパカのラグランコート¥102,300、ウールのパンツ¥37,400(ともにアモーメント) 水出しティーボトルバッグ¥8,800(norm tea house @normteahouse) その他は私物

 茶葉みたいな少し明るさのあるブラウンのコートは、バックベルトがクラシカル。ベビーアルパカ混のポコポコとした素材感は毛布に包まれるような優しい温もりで、見た目とは裏腹に軽い。

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