TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
【#2】沖縄食だより ローカルスーパー
執筆:アンダーソン夏代
2026年7月19日
夏の旅行先はもうお決まりですか? 私が行き先を決める時は、ローカルスーパーの有無を優先事項にします。沖縄はローカルスーパーがとても頑張っている土地柄で、老舗のサンエー、地元の行事食材に特化しているかねひで、オリジナル商品が多いユニオンの三大巨塔があります。全国統一を果たしたイオンも根付いており、サンエーに次ぐ売り上げですが、今回は除外します。
筆頭のサンエーは大型店舗が多めです。日用品や食料品の他にローカル好みの衣料品が充実し、喪服用かりゆしウェアまで揃います。寝具売場隣接の布売り場には、お手頃価格の沖縄柄プリント生地コーナーや沖縄モチーフのワッペンがあり、ソーイング好きには一見の価値アリです。
かねひでの店舗はそれほど大きくはありませんが、地元のものがぎゅっと凝縮しており、行く度に新しい発見があります。蒸し蒸しとした暑さに痛い日差し、終日の慣れない道での運転に疲れてきて、レストランや食堂ではなくスーパーの惣菜や弁当で軽く済ませたいという場合はここを訪れるのもありです。ただし、あまり遅い時間だと売り場はスカスカなので注意してください。その場合はハシゴして、サンエーかユニオンへどうぞ。旧盆の時期にはかねひで店内の音楽がエイサー一色になるので、それだけでワクワクして足を運びたくなります。
そしてユニオン。ユニオンは24時間営業のスーパーで、台風直撃コースでもなかなかお店を閉めません。ユニオンが閉まると、今来ている台風が本当に危険なんだと沖縄県民に認識させるぐらいです。ちなみに近年では安全のため早めに閉めるようになりましたが、それでも他店よりは最終判断が遅めです。惣菜の揚げ物コーナーは常に充実しており、暑い地方に住む人々は傷みにくい揚げ物が大好き説を象徴する品揃えです。
このユニオンのキャッチコピーは「今あいてます!ユニオンですから!」のローカルCMソングから取って『ユニオンですから』というのですが、これをさらに省略して 「ユニオンスカラ」という新形態のスーパーを作りました。上記ユニオンとの違いは、9時〜21時の12時間営業と、充実した品揃えにあります。この新形態が非常に受けて、行列に並ぶのが好きではない沖縄県民でも、新店舗がオープンするとスーパーに入店するための渋滞を作ります。
お手頃価格のオリジナルTシャツや布製バッグなどもあり、ひと味違ったお土産探しには持ってこいかもしれません。ただし、お支払いは現金またはユニオンのみで使用可能なプリペイドカードしか受け付けていないので、キャッシュレス派の方はくれぐれもご注意を。
どのスーパーもそれぞれの特色があって楽しいので、ぜひ足を運ばれてみてくださいね。
おまけ
プロフィール
アンダーソン夏代
あんだーそん・なつよ|1974年、福岡県福岡市生まれ。アメリカ南部料理研究家。ノースキャロライナ州出身の夫との結婚を機にアメリカ南部料理に興味を持ち、研究を始める。20年間のアメリカ暮らしを終えて現在は沖縄在住。
著書に『アメリカ南部の家庭料理 』、『アメリカン・アペタイザー』(ともにアノニマスタジオ/グルマン世界料理本大賞準グランプリ) 、『アメリカ南部の野菜料理 』 (誠文堂新光社/グルマン世界料理本大賞グランプリ)がある。最新刊は初のエッセイ『アメリカ南部の台所から』(アノニマスタジオ)