フード

火を使わず、鯖缶で冷や汁。

どのみち毎日食べるから。Vol.24

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2025年8月3日

発売中!

火を使わず、鯖缶で冷や汁。

『はじめの自炊帳』

連載「どのみち毎日食べるから。」が書籍化!
醤油、塩、砂糖、みりんなど基本の調味料で作る、ずっと飽きないスタンダードな31品を掲載。特別なテクニックも食材も使わず、誰でもとびきりおいしい料理が作れる料理入門書です。

『はじめの自炊帳』

生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第二十四回は鯖缶で火を使わずに鯖缶で作る、キンキンに冷えた冷や汁。

「魚を焼くところから始めると大変なので鯖缶でやってみました」(土井光)

MEMO

材料は食塩不使用の水煮の鯖缶、きゅうり、豆腐、しそ、みょうが、味噌、ねりごま。

きゅうりを薄く切る。

ボウルに入れて、小さじ1/2くらいの塩を入れて、混ぜてからちょっとおいて置く。

みょうがとしそを切る。

大きめのボウルに味噌40g前後、ねりごま30g前後入れる。これで2人前。

2カップの氷水を用意する。キンキンに冷えていたほうがおいしい。

氷が入らないように水をちょっと入れて、味噌とねりごまを溶かす。

鯖缶を1缶(150gくらい)入れてお玉で潰す。

鯖がある程度潰れたら木綿豆腐1/2強を加えて、また潰す。豆腐が多すぎると豆腐汁のようになるので入れすぎないのがポイント。

豆腐が潰れたら氷水を氷ごと加える。

きゅうりをしっかりと絞り、水気を切ってから入れる。

最後にしそとみょうがも加えて、サクッと混ぜる。

完成!

POPEYE

「暑い、食欲ない、そうめんしか食べられない」の無限ループから救ってくれるメニューが登場。宮崎名物として知名度が高いから旅先で食べるモノというイメージがあったのと、冷たい味噌のタレというブラックボックスに包まれているゾーンがプレッシャーになり、手を出せていなかった冷や汁。いざ作ってみるとメチャクチャ簡単。材料を用意して潰して、氷水で混ぜるだけ。本格的に作ると魚を焼くことから始める必要があるそうだが、土井さんがこちらの夏バテモードを察知して、火を使わなくて済む作り方にしてくれたので、なおさら作りやすくなった。でも、やっぱりそうめんのつけ汁にしても美味しそう……。

プロフィール

火を使わず、鯖缶で冷や汁。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。三ツ星レストランや老舗菓子店に勤め、在仏7年後帰国。現在は父である土井善晴の事務所に勤務。大学や調理師学校の講師、コラム執筆、フランスと日本文化をつなぐイベントなど行う。趣味はマラソン。

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