ライフスタイル

私のいえは、東京 山のうえ Vol.22

社本真里の隔週日記: お役目

2022年12月12日

 小屋の周りや小道は一面落ち葉になった。道側に敷き詰められた落ち葉を大きな箒ではくお年寄りの姿をよく目にする。

近所のおばあちゃんは、軽トラに何倍も落ち葉を集めて、畑の堆肥として使っている。

 ここでの暮らしではそれぞれにお役目がある。その一つが自治会の活動で、地域のインフラ、災害時の連携など、集落の生活全般を管理するものだ。基本的に任意ではあるけれど、ここで暮らすとなったとき自治会に入らないという選択肢はなくて、今思い出しても気がついたら入っていた、みたいな感じだった。

 沢から引く生活水の管理や、道路や自治会館の掃除、雪で道路が通れなくなれば急坂の雪かきをするのも自治会が取りまとめてくれている。毎年総会があって、年の収支報告と自治会長や各役員(衛生委員だとか、環境委員だとか)を決める。集落にはとにかく人が少ないので、長年同じ人が同じ役をやることが多い。(例えば、ジローさんは祭り世話人を30年程勤めていた過去があったり)

自治会館前の広場。ここで毎年お祭りをしたり、ご飯を食べたり、作業前の集合場所になっている。

 わたしは2年前から安全協会委員だ。集金をしたり、年に数回の会議に出席したり、村の行事の交通整備などを行う。(コロナで今のところイベントの出番はない)特に報酬があるわけでもないし、出たからって何か楽しいことがあるわけではないけど、これはお役目なのだと理解している。

 ここではひとりでは生活できないことばかりで、みんながいて自分の生活が成り立っているということが自治活動に参加する気持ちとしては大きいと思う。

プロフィール

社本真里

しゃもと・まり | 1990年代生まれ、愛知県出身。土木業を営む両親・祖父母のもとに生まれる。名古屋芸術大学卒業後、都内の木造の注文住宅を中心とした設計事務所に勤め、たまたま檜原村の案件担当になったことがきっかけで、翌年に移住。2018年に、山の上に小さな木の家を建てて住んでいる。現在は村内の林業会社に勤め、山の素材の販売や街と森をつなぐきっかけづくりに奮闘している。