TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#2】エマワトソンもバッグがでかいらしい

執筆:鈴木真海子

2026年6月19日

私はバッグがでかい。
出会う人には必ず「バッグでかっ」「家出してきたん?」「旅行にでもいくの?」「いや、バッグでかッッッッッッ」は大体言われる。でっかいよなぁと自分でも思う。
私は本当に常にバッグが大きい、というか荷物が多い。
いや、たまにあるよ、ちいちゃいバッグで出かけることも。それは本当に夕飯を食べに出かけるだけだとか、きっと今日は何も必要としないよなってことを確信してるときとかはね。なんなら手ぶらで出かけることもあるさ。ポッケパンパンになるけど。そのときはギャンゴリさんの顔が脳裏によぎる。

ざっと、私が常に何を持ち歩いてるのか紹介させてほしい。
お財布、携帯、イヤフォン、ノート、ペン、本、ポーチ、煙草、鍵、ハンカチ、ティッシュ、マスク、サングラス、エコバッグ、カメラ。こんな感じ。

細かくみていこう。

お財布に関してはカードケースのようなものを使っているので、小銭入れも持つ。まずお財布が2になる。
イヤフォンはAirPodsと、もしもAirPodsの充電が切れた時のために有線のイヤフォン。イヤフォン2。
ノートは皮のカバーのものを使っていて、中に何冊も挟むことができる。私はノートを2冊、日記用と曲を作る時のために持っている。ノート2。
ペンは当たり前に2。
本はさすがに1冊でしょ、と思いながら今書いてるけど、2冊持ってた。怖くなってきた。
ポーチに関しても、もう先に言うけど2ね。
1個はメイクポーチで、口紅やパウダーファンデ、アイライナーとチーク。
2個目は充電器や薬、コンタクト、絆創膏、香水、あとなぜかサイコロ。書き漏れはないと思う。
煙草は空の箱とパンパンの箱をいま所持している。2。
鍵は、家、実家、車、自転車、車庫の鍵で5。5かぁ。
携帯、ハンカチ、ティッシュ、マスク、サングラス、エコバッグ、カメラはさすがに1ずつ。さすがにね。
算数の問題にしたくなってきた。
え、バッグパンパンじゃない??

しかし、私は、これらぜーんぶ、ちいちゃーーいものを選んでいる。

携帯だけ最近充電の持ちがまずくなってきたので、ミニミニからビッグビッグ携帯に変えたけれども。そこは勘弁ね。

ミニミニのグッズたちだからこそ多くなってるとも言えなくもないが、私の荷物多き人生の中で何度も試行錯誤した結果、多くなるのならば、どうしても外に持って行きたいのであれば、小さくすればええじゃない。もうええじゃないですか。となって今に至る。

本当に持ち歩いて使ったりしてるの?と聞かれることがある。みんなも気になるよね。

使わないよ。使わないこと全然ある。
けどね、持ってることで安心を買ってる。お守りみたいなもんで、これらを持っていれば私は今どこにだっていける。逆に身軽なんだからな!と思えたりする。ひどいときはパスポートを持ち歩いてたりもした。失くしたらまずいのでそれはやめたけど。本当にどこにでもいける感じが私は好きなんだと思う。
仕事柄、空き時間があることが多かったりするのも原因の一つかも。外で曲を作りたくなったら書きたいし、とか。自分の好きな匂い嗅ぎたくなるかもしれないし、コンタクトも割れるかもしれないしね。
そんなことを思うと持ち歩きたくなってしまう。いろんな気分になるから、それに対応するための道具たちなのだ。だいじだいじ。
一方で、家の中はと言うと物が少ない方だ。遊びに来てくれた友人はみんな驚く。あんなに荷物多いのに少なっ!と。私はよく断捨離をするし、スッキリしてる方が落ち着く。雑貨やぬいぐるみとか楽器や機材はあるものの、バッグが大きいイメージがあるのか、ギャップが生まれてそうなっている。
私はなぜか「いつ家が火事になって燃えて全てを失ったとしても、これさえあればいける」という、怖さから生まれる謎の強い意志もある。なぜこんな意識が、いつ生まれたのかはわからない。だが、だからこそこれからも家の中はスッキリし、バッグは大きくあり続け、荷物は多く持つ。そして肩は凝っていく。

とか言って数年後には変わってるかもしれないけどね。全然憧れてるし。常にバッグちいちゃい人。クールだよな、と思う。
バッグちいちゃい人にインタビューしたいもん。なにを持ち歩いてるんだろ。いつか私がちいちゃいバッグを持ってるところを見かけたら、心の中で拍手しておいてください。

まずは帰宅したらサイコロを棚に戻そう。

プロフィール

鈴木真海子

すずき・まみこ|東京都出身。2017年にリリースしたEP『Deep green』をきっかけに、神奈川県を拠点とする“ご近所録音チーム”Pistachio Studioに所属し、ソロアーティストとしての活動をスタートする。2021年に1stアルバム『ms』をリリース。日常の機微を丁寧に切り取る独自のリリックと、やわらかくも芯のある歌声で支持を集める。これまでにSTUTS、TOSHIKI HAYASHI(%C)、yonawo、PAS TASTAらの作品に客演参加するなど、ジャンルを横断したコラボレーションを展開している。2024年には、大塚製薬「ポカリスエット」CMソング「からから」、花王のヘアケアブランド「melt」タイアップソング「kimochi」を発表。同年には2ndアルバム『mukuge』をリリースし、自身最大規模となるホールワンマンライブを成功させるなど、ソロアーティストとして着実に活動の幅を広げている。日々の暮らしの中にある感情や風景を、飾らない言葉と自由な音楽性で描き続けている。

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