フード
ナポリピザ歴40年の職人が焼く、永福町の街のピッツェリア『マッシモッタヴィオ』。
TOKYO LOCAL RESTAURANT BOOK
-近所の人が通う店-
photo: Maho Kurita
text: Eri Machida
2026年7月15日
いい店を探すときは、地元の人に聞くのがいちばんの近道だ。近所の人が通う店には理由がきちんとある。そんなローカルに愛される名店を記録していく連載。
マッシモッタヴィオ¥3,600
モッツァレラ、トマト、生ハム、ルッコラ、オレガノ、パルミジャーノをのせた贅沢なピザ。もっちりとした生地に、ジューシーで肉厚なモッツァレラ、生ハムの塩気、フレッシュなルッコラのほのかな苦味が重なり、何層もの味わいが楽しめる。マッシモさんが店名を冠した理由がわかる、まず頼みたい一枚。
予約なしでいつでも入れる名店が近所にあれば、こんなに嬉しいことはない。今年でオープン15年を迎える永福町のピッツェリア『マッシモッタヴィオ』は、1階と地下の2フロアで120席あり、とにかく広い。家族連れ、仕事帰り、友人同士、カップルまで客層はさまざまで、行く人を選ばず、あらゆるシーンで頼れる店だ。
オーナーはナポリ出身のミクニッチ・マッシモッタビオさん。16歳でピザ職人の修行を始め、ナポリをはじめヨーロッパ各地で経験を積み、1999年に来日した。「幼い頃から『あしたのジョー』や『マジンガーZ』が大好きでした」とマッシモさん。もともとはバカンスのつもりで日本を訪れたが、人との相性のよさに惹かれ、そのときに住むことを決めたという。
1日100枚ものピザを焼くマッシモさん。ピザだけで39種類あり、前菜、パスタ、メイン、ドルチェもあわせると100品以上のメニューがある。
マッシモさんはピッツァ作りと同様に、店づくりも細部までこだわっている。「窯職人は決まったサイズしか作らないから」と窯から自作し、壁と天井を埋め尽くす額縁もお手製。カーテンはイタリアから取り寄せたもので、1600年代のバロック絵画や地下にある1800年代のパイプオルガンもすべて自身のコレクション。重厚なヨーロッパの食堂を思わせる空間だが、よく見るとあちこちに『ルパン三世』など日本のアニメのフィギュアも隠れていた。ナポリやヨーロッパを再現した空間というよりもマッシモさんの家の延長のような場所だから肩肘張らずに過ごせるのかもしれない。
サラリーマンの新年会、ワインを嗜む常連客、同級生と話に花を咲かせる人たち、祖父母の誕生日を祝う家族、ピザを頬張る子ども。店内ではスタッフがキビキビと働き、賑やかで下町の食堂のよう。こんな温かな光景が永福町の日常になっているのだ。
インフォメーション
マッシモッタヴィオ
○東京都杉並区永福4-4-4 ☎︎03・6802・7648 平日11:30〜14:00 (L.O) 、17:30~21:30 (L.O) 土日祝11:30〜15:00 (L.O)、17:30~21:30 (L.O) 水休
Official Website
https://massimottavio.gorp.jp/