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済州島のメセンイカルグクスが食べられる『韓国うどん ミル』が御成門に上陸。

6月はこんなお店に行ってきた。

2024年6月29日

photo: Naoto Date
text: Eri Machida

ニューオープンやリニューアルしたお店、新メニューが出た老舗や最近やたらと友達が行っている店など、なにかと気になる飲食店を毎月紹介する連載。

メセンイカルクッス¥1,100 メセンイは青のりの一種。付け合わせのキムチやナムルは自家製で、韓国産の唐辛子と調味料、野菜は日本産を使っている。

 東京にいれば各国の美味しいものはほとんど食べられると思っていたけれど、地方の名産品を使った料理や地元民に愛されるチェーン店など、まだまだ未知の料理はたくさんある。

 御成門にオープンした『韓国うどん ミル』は、済州島に10店舗展開するカルグクスの店『ハンリムカルクッス』初の海外支店。韓国語でカルが包丁、ククスが麺を意味するカルグクスは日本のうどんに似ていて、韓国出身の店主、高慶詠さんも幼い頃からよく食べていた料理。一般的には煮干しの出汁を使うが、『ハンリムカルクッス』は牛肉、鶏肉、海鮮の3種のスープがベースで、高さんは初めて食べたときに感動し日本へ持ち込むことを交渉した。

 9種類のメニューの中で、一番人気はメセンイカルグクス。日本では採ることができない、細くて柔らかく色の濃い青のり「メセンイ」が海鮮ベースのスープ全体に溶けている。自家製麺を茹でた後水洗いせずに使うから、でんぷんが溶けたとろみのあるスープになって食べ始めから最後まであつあつ。済州名物のクボ貝のほかに、ズッキーニ、えび、じゃがいも、にんじん、しいたけ、ねぎが入っている、具沢山で、満足感のある一杯だ。

 韓国でも気軽に手に入らないメセンイやクボ貝を使った料理が都内で食べられるのは貴重。唐辛子を使っていない優しい味わいなので辛いものが苦手な人にも食べてほしい。韓国料理の幅広さが感じられる済州島グルメだった。

こねた生地を2日間冷蔵し熟成することでコシを出し、当日分をその日の朝に切る。一人前180g〜200gと麺の量が多めで空腹時でも大満足のボリューム。

インフォメーション

済州島のメセンイカルグクスが食べられる『韓国うどん ミル』が御成門に上陸。

韓国うどん ミル

済州島内以外では初の店舗で、2024年5月7日オープン。現在は済州の店舗で働いていたスタッフが手伝いに来ており、味も雰囲気も現地そのまま。ユッケジャンやスンドゥブのカルグクスなど、ピリ辛メニューも豊富に揃う。

○東京都港区新橋6-2-8  ☎︎03・3438・0123 11:00〜14:00、17:30〜22:00 日休