フード

クリスマス、自宅で揚げよう、ジャパニーズフライドチキン。

どのみち毎日食べるから。Vol.19

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2024年12月23日

 生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第十九回はクリスマスに揚げたいジャパニーズフライドチキン。

「醤油のコクを感じるジャパニーズフライドチキンです」(土井光)

MEMO

骨付きの鶏肉を準備する。鍋用や唐揚げ用でも問題ないが、クリスマスだし、骨付きのほうがやっぱりおいしくできる。調味料は醤油、お酒、皮付きのにんにく。衣は片栗粉。

キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。この作業をするとしないとで味が大きく変わる。

脂やドゥルドゥルとした余分そうな部分を切り取る。

にんにくを皮ごと叩き潰す。

ジップロックに鶏肉を入れて、醤油、お酒50ml、皮付きのにんにくを加える。今回はフライドチキン2個分600gの場合。

モミモミして一晩冷蔵庫でマリネする。

マリネした鶏肉の水気を拭き取る。

片栗粉を全体にまぶしていく。水分が残っていると揚げたときにパチンと弾けてしまう。

皮目を下にしてフライパンに置いたら鶏肉が7割くらい浸かるまで油を注いでいく。

中火で15分を目安に揚げる。揚げている間は目を離さずお玉で油をかけ続けてあげるのがポイント。パチンと音が鳴ったら温度が高すぎるサインなので、その場合は火を弱くする。

最後は裏返して、さらに全体に油をかける。焦げているように見えるが醤油の色が出ているだけなので問題なし。

カリカリに仕上がったらあげる。残った油でポテトやさつまいもを揚げると肉の香りがついておいしい。

完成! 

POPEYE

放置OKが基本だったこの連載では珍しく、今回のポイントは見守り続けること。でも、やることは油をかけるだけ。一人でダラダラ作るのも良いし、友達を呼んで2,3人で”油かけ当番”を変わりながらパーティーの準備をするのも良い。作業はシンプルだが、完成するのはドーンと大きく、どこか懐かしい醤油が香るテンションがあがる骨付きチキン。クリスマスにおいしいチキンは食べたいけど、並んだり予約をするのはちょっとな……と、悩んでいる人はみんな自分で作ろう。

プロフィール

クリスマス、自宅で揚げよう、ジャパニーズフライドチキン。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。東京の女子大学卒業後、フランスリヨンにある『L’institut Paul Bocuse』にてフランス料理とレストランマネージメントを2年半学ぶ。フランス三つ星レストラン『Michel GuérardとTroisgros』、リヨンにある老舗チョコレート店『Bernachon』に勤める。在仏7年。帰国後、父である料理研究家土井善晴の事務所、おいしいもの研究所でアシスタントとして勤務。料理デモストレーションのフランス語通訳やフランスと日本文化を繋ぐイベント参加なども行う。趣味はマラソン。

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