フード

トマト缶ではなく、トマトでパスタ。

どのみち毎日食べるから。Vol.15

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2024年8月30日

 生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第十五回は、夏のフレッシュなトマトだけでつくるとってもシンプルなトマトパスタ。

「夏、おいしいトマトを見つけたらつくるパスタです」(土井光)

MEMO

具はトマトとにんにくのみ。1人トマト1個なので今回は2人前。

パスタを茹でる。今回の茹で時間は9分。

にんにくを切る。

大さじ2程度のオリーブオイルでにんにくを炒める。

トマトを適当なサイズにカットする。

にんにくの香りがしてきたらフライパンにトマトをいれる。

塩で味付けをする。

添えるためのきゅうりをカット。皮を少し剥くとオシャレに見えて、さらに口当たりがよくなる。

トマトに火が通ったらお好みで砂糖と胡椒を加える。トマトの酸味が強い場合は砂糖を入れることで甘味が増す。コクを出したいときは醤油を入れるのもあり。

パスタが茹で上がったらフライパンで和える。パスタの水分は少し残しておいて乳化させる。

盛り付ける。

完成!

POPEYE

トマトパスタ=トマト缶と思っていたけれど、トマトがあればできるという当たり前の事実に気がついた今回のパスタ。しかも夏のトマトはフレッシュで適度な酸味があり、トマト缶と違って塩加減も自分で調整できるから、むしろこっちのほうが全然おいしい。1人前トマト1個というわかりやすさも助かるし、トマトさえ買えばOKという気軽さもあり、夏のあいだは週1でつくることになりそうだ。トマト缶は季節外れにトマトパスタを食べたくなったときに使えばいいのだ。

プロフィール

トマト缶ではなく、トマトでパスタ。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。東京の女子大学卒業後、フランスリヨンにある『L’institut Paul Bocuse』にてフランス料理とレストランマネージメントを2年半学ぶ。フランス三つ星レストラン『Michel GuérardとTroisgros』、リヨンにある老舗チョコレート店『Bernachon』に勤める。在仏7年。帰国後、父である料理研究家土井善晴の事務所、おいしいもの研究所でアシスタントとして勤務。料理デモストレーションのフランス語通訳やフランスと日本文化を繋ぐイベント参加なども行う。趣味はマラソン。

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