ライフスタイル

ニューヨークの〈LQQK Studio〉メンバーが自転車で集合。

BICYCLE SNAP@New York

2024年4月16日

photo: Takeshi Matsumi
text: Shimpei Nakagawa
2020年11月 883号初出

LQQK STUDIO

Nick DePhillips
ファッションデザイナー

Frame: Fuji Bikes
Handle: Soma
Saddle: Prologo
Pedals: Fuji Bikes
Wheels: Fuji Bikes

〈LQQK〉に参加して働く傍ら、自身のブランド〈DAYTIMENOVELLA〉も手掛けるニック。自宅とスタジオの行き来はもちろんのこと、マンハッタンにある生地屋街に行くのも友達が最近くれた日本生まれの〈フジ〉で。自転車の盗難が多いNYだけあって「信じられないかもしれないけど、先々代、先代と次々に盗まれちゃって。だから俺にはBeater(使い古された自転車)で十分なんだ」とボトルケージ以外は譲り受けたそのままで。

Alex Dondero
〈LQQK Studio〉ファウンダー

Frame: Bishop
Handle: Ahearne Cycles + Map
Crank Set: Sugino
Hub: Shimano
Wheels: Mavic

 BMXやピストなどをいくつか持っている〈LQQK〉のボス・アレックスはこの日、カスタムビルドを依頼した〈ビショップ〉のフレームでやってきた。以前バイクレースをしていたこともあり、〈スギノ〉のクランクセットや〈シマノ〉のハブといった競輪パーツを組み込むなど、自転車への愛と個性が詰まっている。「フレームのつなぎ目の繊細さやトップチューブの美しいクボミはクリス・ビショップだからこそなせる業。ラメ塗装もお気に入りだ」

Erika Ceruzzi
アーティスト

Frame: Khs
Handle: Specialized
Handle: Grips Yoshida
Pedals: Odyssey
Tires: Continental

〈LQQK〉のメンバーと仲良しってことで参戦してくれたエリカは、グラフィックがお気に入りだという〈KHS〉に、「パーティも自転車で行くからどんな靴でも漕げる大ぶりのペダルが大切なポイントね」ということで〈Odyssey〉のBMX用を装着。また「NYはとにかく路面が悪いから」とパンクにめっぽう強い〈Continental〉の「Gatorskin」は欠かせないそうだ。実用的なカスタマイズで大都会での自転車生活を謳歌中。

Wilder Smith
アーティスト

Frame: Schwinn
Handle: Velo Orange
Handle: Grips Esi
Saddle: Schwinn
Wheels: Schwinn

「目的地を決めずに友達と自転車で出かけて探訪するのが街を知る一番の方法だよ」というワイルダー。ニック同様に「街乗り用に何も気にせずに乗れる“Beater”な一台を探してたときに、友達がくれた」という現存するアメリカ最古の自転車メーカー〈シュウィン〉のフレームに、形が好きだという〈ヴェロ オレンジ〉のハンドルと〈ESI〉のグリップに付け替えて、「スペシャルではないけど、愛着はあるよ」という一台に。

Toya Horiuchi
グラフィックアーティスト

Frame: Leader
Handle: Nitto
Handle Grips: Esi
Hub: Profile Racing
Crank Set: Profile Racing

 10年ほど前、当時のピストブームに刺激され、カリフォルニア発の〈リーダー〉のフレームとBMXのパーツをメインに組んだという一台。その後足を痛めてから乗っておらず、コロナをきっかけに4年ぶりにハンドルだけ替えて組み直した。「久しぶりに乗ると楽しくてスピード出しちゃうし、試しにあちこちの道を走って、ブルックリンからあまり行かないメトロポリタン美術館まで行ってみたり。小学生の夏休みって気分なんだ(笑)」