カルチャー

目指せGEEK WATCH図鑑!!! Vol.14

写真・文/久山宗成 a.k.a. Donald

2023年5月1日

photo & text: Muneaki Kuyama a.k.a. Donald
edit: Yukako Kazuno

突然ですが、私ドナルドはストップウォッチも大好きなんです。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でドク博士がストップウォッチを使っていたのを見て以来、ストップウォッチの偏愛病を発症。10歳だった私は、主人公マーティンではなく、将来はドク博士のようになりたい! と心に誓ったのでした。

しかし、残念なお知らせが。ストップウォッチは首からかけるようにしか出来ていないのです。ああ、ストップウォッチが腕時計だったらなあ…。そこで閃きました。ストップウォッチを腕時計に改造してしまえばええじゃないか! ええじゃないか! 名付けて”ストップウォッチ・リストウォッチ”。ネットで調べましたが、恐らく世界初改造の模様。善は急げ! すぐに大好きなドク博士になるべく改造をスタートしました。

YouTubeのGEEK WATCH CHANNELもぜひご覧ください。

ベースにしたのは、ドク博士が使用していた1980年〈SEIKO〉製のヴィンテージストップウォッチ。試行錯誤すること2か月あまり。遂に完成しました。それがこちら!

ストップウォッチの裏に、ビスで取り付けられるバンドを装着できる台座を3DCADで製作(設計は弟子の隆平君がやってくれました)。

でかい、ごつい! ああ、素晴らしいまでの技術の無駄使い🎵なんだか凄く気にいったので、他にもコレクションしているストップウォッチをベースに色々造ってみました。

ご存知『TIME MAGAZINE』のヴィンテージのストップウォッチ。TIMEの文字がCOOLですが、作りはオモチャ的で軽いです。箱の雰囲気とデカールが最高!

スポーツメーカーの〈Wilson〉製。懐かしい昭和テイスト♥️これを着けてローラースケートかバスケットをして欲しい。

なんと! 防水製なのでアウトドアでも使用可能です。水泳やサーフィンにもどうぞ。

ドイツ製ストップウォッチ。流石にこれはでかすぎる…。

今回カスタムベースに使用したのは全てストップウォッチ機能以外にも、時刻表示機能があるものにしました。慣れるとその機能だけで充分。強度とフィット感を確かめるべく、さらに1か月程試着してみましたが快適です。老眼が入ったおっさんの目には文字が見やすいというのも嬉しいポイント。そして、ストップウォッチ・リストウォッチ最大の見せ場はカップラーメンの時間を計る時。そもそも、携帯で見れば良くね? というつまらない意見にはスペインの古い諺よろしくこう返すようにしています。

“愉快に暮らすことこそ最高の復讐である。”(Living Well Is the Revenge)
アディオス!

プロフィール

ドナルド魔苦怒奈流怒

久山宗成 a.k.a. Donald

くやま・むねあき | 改造活動家、企画編集者、GEEK WATCH偏愛家。ワタリウム美術館のミュージアムショップ地下中二階にて、2014年より改造見世物小屋『+R.I.P. STORE』を営む。様々なマテリアルや手法を組み合わせてジュエリー、腕時計、プロダクト、舞台美術などを制作している。趣味的に始めてどハマりしたGEEK WATCHのコレクションは今や700本以上。現在『GEEK WATCH PEDIA』なる本を編集中。

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