ファッション

〈タイメックス〉とアメリカンスポーツの話。

〈TIMEX〉 ATLANTIS 100 NUPTSE

2024年6月18日

カラダにいいこと、なにかしてる?


photo: Ryohei Ambo
styling: Kazuro Sanbon
grooming: Risa Fukushima
edit: Koji Toyoda
2024年7月 927号初出

ユーズドの「ブルックリン・ドジャース」のジャッキー・ロビンソンのベースボールシャツ¥4,290(アルバトロス1号店☎03·3314·5030) 「ブルックリン・ドジャース」のジャッキー・ロビンソンサイドパッチのベースボールキャップ「59FIFTY」(NEW ERA/グロウアラウンド☎03·5489·4333) ’90sユーズドの〈ポロ スポーツ〉のナイロンショーツ¥12,100(SHINO clothing store☎03·6416·8652) K18のチェーンネックレス¥108,000(ギンザタナカ☎0120·556·826) ラインソックス(3パック)¥2,530(ヘルスニット/HIGH! STANDARD☎03·3464·2109)

〈タイメックス〉=アメリカンスポーツ。その図式ができたのは’80年代のこと。’86年に「アイアンマン 8ラップ」というスポーツウォッチがデビューするや否や、クールな顔つきや機能性の高さから、なんと年間40万本に上るセールスとなった。そんなスポーツウォッチの金字塔の爆誕前夜、〈タイメックス〉がもう一つの名作スポーツウォッチを生んでいたことはあまり知られてない。それが「アトランティス 100」。当時のデジタル時計としては珍しく100m防水機能を備えたため、海中に沈んだ幻の大陸「アトランティス」の名を冠した一本は’86年1月、NFLの祭典「スーパーボウル」のTVCMで宣伝されると一躍大ヒット。四隅をビスで留めたようなデザインは、後にアメリカンスポーツウォッチの象徴的モデルとなった先述の「アイアンマン 8ラップ」にも引き継がれたことから、さしずめ“プレ・アイアンマン”とでもいったところ。2020年に復刻されたこの「アトランティス 100 ヌプシ」は、初代はメタルだったケースをヴィヴィッドなカラーに、「EXPEDITION」「ATLANTIS」といったゴシック体がポップに躍る、実にアメリカンなデザイン。この佇まいは僕らの大好物な4大スポーツのスローバック・ユニフォームにも通ずる。ブルーはさながらドジャースか。そんな一本を着ければ、画面越しにオオタニを応援するときにも、きっと気分を高めてくれる。

インフォメーション

〈TIMEX〉 ATLANTIS 100 NUPTSE

初代モデルが1985年に発売された〈タイメックス〉の隠れた名作。北米では「エクスペディション」と呼ばれる。ドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の作中ではホッパー署長が着けるなど、アメリカの原風景的なモデルだ。ケース径40㎜、クオーツ、100m防水、レジン素材。各¥10,450(タイメックス/ウエニ貿易☎03·5815·5700)