ファッション

〈Gショック〉と丸の話。

〈CASIO G-SHOCK〉DW-5750E-1JF

2023年11月22日

小旅行とパッキング。


photo: Tetsuo Kashiwada
illustration: Dean Aizawa
text: Koji Toyoda
2023年12月 920号初出

〈CASIO G-SHOCK〉DW-5750E-1JF

 1983年に発売された初代〈Gショック〉は、スクエアだった。社内の一部では丸型を推す声もあったそうだが、「デジタルは四角、アナログは丸」という当時の時計業界のトーン&マナーに則り、結局、角型が採用されたという。以後、〈Gショック〉は四角というイメージが根強いが、その開発には〝丸〟が深く関係する。有名なCMにあるように、アイスホッケーのスティックに叩かれても、車に踏まれても壊れる素振りを見せないタフネスの所以は、モジュールと呼ばれる機構の心臓部がケース内で中空状態になっているから。実はその構造は、悩みに悩んだ初代開発者が子供たちの遊ぶ鞠、つまりは丸いものを見て、ゴムボールの中では衝撃は伝わらないという気づきを得て閃いたという偶然の産物。〝丸〟がなかったら〈Gショック〉は生まれなかった? そう考えると初代の角型よりも、積極的に丸型を選びたくなる。’80年代後半のシティボーイたちは、日本では流通していなかった「DW-5700」(通称スティングモデル)を見て、「丸型Gショックを発見!」とありがたがったそうだ。

BRAND STORY

〈G-Shock〉ロゴ

1981年「落としても壊れない時計を作る」という理念の下に集まった若き開発者たちが、2年の歳月をかけて作り上げたタフなデジタル時計ブランド。’90年代にはブームを築き、「フロッグマン」「マッドマン」「ジェイソン」など、丸型モデルが高値で取引された。

インフォメーション

〈CASIO G-SHOCK〉DW-5750E-1JF

Gショック初の丸型は、1985年発売の「DW-5400」。こちらはその2年後に登場の後継機「DW-5700-1V」の復刻版。スティングは別モデルを愛用したが、なぜか通称スティングモデルとして知られる。¥12,100(カシオ/カシオお客様サポート☎0120·088925)