フード

誰でも作れる家庭のステーキ&フリット。

どのみち毎日食べるから。Vol.12

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2024年5月28日

 生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第十二回は失敗しないステーキの焼き方とホクホクなじゃがいものフリットを作る方法。

「ご褒美を自分で作る感覚で」(土井光)

MEMO

今回はもも肉を用意。撮影用に値段が高い肉を用意したが、手頃な価格のUSビーフやオージー・ビーフもおすすめ。じゃがいもはフリットに、クレソンは付け合わせの野菜として使用する。

焼く前に塩を全体にふる。少し多めでOK。

にんにくを切る。

バターと油を火にかける。バターだけだと焦げやすくなり、油だけだと香りが物足りないので両方あるとベター。

バターが溶けて少し泡立ってきたらステーキをいれる。バターが焦げないように弱火で。

にんにくを加えて弱火をキープ。

肉の表面がふくらんできたらひっくり返す。肉から血(ドリップ)が多く出てきてしまったら、ペーパーで拭き取る。

ひっくり返して引き続き弱火で焼く。肉が薄ければ短めの時間で、厚ければじっくりと、様子を見ながら火をいれる。仕上げはバターが焦げない程度に少し火を強くする。

すぐに食べても良いが、アルミホイルで蓋をして少し休憩させてあげると味が落ち着く。肉汁を落とすためにトレイと網があると便利。

同時進行でフリットを作る。好きなじゃがいもを適当なサイズにカット。今回は新じゃがを使用。

デンプンが残っているとベタベタするので10分ほど水にさらす。

1回洗って、もう一度水にさらす。

冷たい水にじゃがいもを入れて火にかける。そのまま揚げても問題ないが三日月型の場合は一度茹でることでホクホク感が増す。細くカットした場合やポテトチップスのように薄く切って火の通りが早そうな場合はそのまま揚げよう。

竹串で刺して少し抵抗があるくらいの固さでじゃがいもを取り出す。

1分ほど置いて水気を飛ばす。

フライパンにじゃがいもと油をいれて火にかける。油はじゃがいもが半分くらい浸かる程度でOK。

強火でじゃがいもがキツネ色になるまで揚げる。

キツネ色になったらあげる。

新聞紙を2枚敷いて、その上にじゃがいもを置き、包み込むようにしてからフリフリと振って油を切る。

新聞紙を1枚剥がして、さらに油を切ってから塩をふる。

再度フリフリして塩を全体にまとわせる。

盛り付ける。クレソンは半分くらいにちぎって添える。

マスタードを添えて完成!

POPEYE

帰り道に精肉店で肉を買い、少しのコツをおさながら焼くだけで、とても良い気分になれる料理、それがステーキ。肉選び、道具選び、焼き方などなど、こだわり出したらキリがない奥が深い世界があることはわかっているけれど、それはそれ。自分が食べる分にはちょっとしたポイントをおさえていればレストラン並にテンションをあげてくれることが判明した。もっと気軽に生活に取り入れよう!

プロフィール

誰でも作れる家庭のステーキ&フリット。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。東京の女子大学卒業後、フランスリヨンにある『L’institut Paul Bocuse』にてフランス料理とレストランマネージメントを2年半学ぶ。フランス三つ星レストラン『Michel GuérardとTroisgros』、リヨンにある老舗チョコレート店『Bernachon』に勤める。在仏7年。帰国後、父である料理研究家土井善晴の事務所、おいしいもの研究所でアシスタントとして勤務。料理デモストレーションのフランス語通訳やフランスと日本文化を繋ぐイベント参加なども行う。趣味はマラソン。

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