「衣食住」。日本において古くから人が生きるために不可欠なものとして表されてきた三要素。普段当たり前に使うワードだけれど、この言葉が生まれた背景には、そもそもどのような暮らしがあったのだろうか。そんな疑問に端を発し「衣食住」の未来へと思いを巡らせているのが、連載『二十歳のとき、何をしていたか?』にも登場してくれた〈eatrip〉主宰の野村友里さんだ。料理人として活動を続ける中で「“食”の多くは“植物”であり、あらゆる生命の循環を支える源は“土”にある」と意識を持つようになった野村さん。2021年より始めた展示シリーズ「衣・食植・住」はそんな生命の循環の一部として「料理」が存在するために、今の時代なりの方法を思考する実践でもある。
日本の原風景をたどりながら未来を想像する「衣」展、パンデミックや気候変動など変化する環境の中で、本当に安心できる「居場所」はどこにあるのかという問いに目を向けた「住」展を経て迎える本展。“食”の視点から「衣食住」のすべてに通底する植物である「米」にフォーカスし、シリーズの締めくくりとなる。衣服や家具、モニュメントなどを制作するアーティストや陶芸家、造形作家などさまざまな表現者たちとともに「私たち(日本人)は、なぜお米を食べるのだろう?」という根源的かつ深遠な問いへと目をむける。過去から学んでみることで未来を思考する、食を通した旅へと出てみよう。
インフォメーション
Life is beautiful : 衣・食植・住 “植物が命をまもる衣や家となり、命をつなぐ食となる” by eatrip
会場:GYRE GALLERY(東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F)
会期:2025年10月10日(金)〜11月27日(木)
時間:11:00〜20:00
休み:無休
料金:入場無料
Official Website
https://gyre-omotesando.com/artandgallery/life-is-beautiful-2025/
「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」が気になる。
鮮やかな紅型の衣裳、南国の光を映したような織物、大胆で力強い壺屋焼、暮らしと芸能が自然につながる独特の文化。そんな伝統が色濃く残る沖縄を「宝の山」と評した柳宗悦。1938年に初めて訪れて以来、生涯に...
「1978」展に行く。
写真をアートとして初めて日本に体系的に紹介した草分け的なギャラリー『ツァイト・フォト・サロン』(1978年、日本橋に開廊)。創設した故石原悦郎さんは、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ブラッサイなど欧...
佐内正史展「佐内さん」が気になる。
雑誌『写真』Sha Shin Magazine vol.9刊行記念による、写真家・佐内正史さんの展示「佐内さん」が開催中! 佐内氏は1997年に写真集『生きている』で鮮烈なデビューを果たし、2003...
『撮影』を読む。
1995年生まれの写真家、竹久直樹による本作は、彼がライフワークとして撮り溜めてきた「展覧会の記録」を編纂した一冊。その撮影舞台は、一般的な美術館やギャラリーにとどまらず、野外や廃墟といった非日常的...
「へそ」が気になる。
人も物も情報もひしめく都会だからこそ、自分だけの“スポット”を見つけると、実家の部屋の角にあった子供のころの秘密基地のような特別さと安らぎを感じる。河川敷や橋の下など、そんな使われ方が定まりきらない...