フード

USEFUL SPAGHETTI RECIPE Vol.18

ゲスト・玉村豊男/焼きトマトのミックスショートパスタ

2023年11月10日

illustration: Tomomi Mizukoshi
design: Shohei Yoshida
text: Ryoma Uchida

テキーラ

テキーラ

こんにちは、テキーラです。この連載は「自分なりの使えるスパゲッティ・レシピ」を淡々と掲載していく備忘録。今回レシピを教えてくれたのは、玉村豊男さん。『料理の四面体』をはじめ、数々の伝説的エッセーを執筆し、現在は画家、ワイナリーオーナーとしても活動する玉村さん。本日はどんなレシピを?

玉村さん

玉村さん

こんにちは。今回ご紹介するのは「焼きトマトのミックスショートパスタ」です。


焼きトマトのミックスショートパスタ

具材

玉村さん

玉村さん

このような湯切り網を愛用しています。お皿の上で湯切ることであたたかく召し上がれます。

玉村さん

玉村さん

焼きトマトは夏のあいだに大量に仕込んでおくのがおすすめです。

Let’s Try!

テキーラ

テキーラ

こちらは下準備したトマト。オリーブオイルをひいたところに、横半分に切ったトマトを並べ、多めの塩を振って1時間放置。その後、200度のオーブンで1時間ほど加熱。冷蔵で保存しておきます。

テキーラ

テキーラ

いざ、調理開始。まずはトマトにリコッタチーズをのせていきます。リコッタチーズを使うのが初めてだったのですが、こんな感じで合っていますか?

テキーラ

テキーラ

オーブンで10分ほど加熱します。

テキーラ

テキーラ

茹で時間の長いものから順に茹でていきます。今回はペンネ、フィジッリ、コンキリエを使用しました。中華鍋を使うことで大量生産かつ洗い物は最小限にできました。

テキーラ

テキーラ

湯切りはお皿の上で行って、再び鍋にパスタを戻してから、オリーブオイルをかけました。

テキーラ

テキーラ

パスタ、トマト&リコッタチーズを盛っていきます。

完成!

完成図
テキーラ

テキーラ

夏野菜として栄養価もフォルムのキュートさも右に出る者はいないトマト。ビタミンEと一緒に摂ると抗酸化作用があるそうで、オリーブオイルとの相性はバツグン。多めの塩で味付けし、焼きトマトにして冷蔵庫で大量に保存しておけば、この冬にも使えちゃいます(サラダにも良さそう)。全体を通して加熱が要で、湯切るときのお皿のあたためもそうですが、トマトのグジュグジュ感やチーズのとろけ具合はオーブンとにらめっこしながら調整してみてほしいです。

味はというと、リコッタチーズのミルクが香るさわやかな味わいとグジュグジュになったトマトの甘み、種々のショートパスタの楽しい食感がマッチして最高においしかった。トマトの赤とチーズの白が冬の近づきを感じさせて、彩りもステキ。大量に作れるので、大皿に盛ってみんなでおしゃべりしながら取り分けるのも楽しそう。玉村さんの生活の景色をちょっぴりおすそわけしてもらえたユースフル・レシピでした!

今回レシピを教えてくれた人

玉村さん

玉村豊男

たまむら・とよお|1945年、東京都生まれ。東京大学仏文科卒。在学中にパリ大学言語学研究所に2年間留学し、通訳・翻訳業を経て文筆業へ。1991年に長野県東御市に転居、2003年に「ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー」をオープン。2014年には日本ワイン農業研究所を創立。旅、料理、ライフスタイルなど幅広い分野で執筆活動を続けるほか、画家としても活躍。著書にシティーボーイ必読の『パリ 旅の雑学ノート』『料理の四面体』(ともに中公文庫)、今年9月には『玉村豊男のポテトブック』(朝日出版社)を発売。