USEFUL SPAGHETTI RECIPE Vol.9
ゲスト・角田光代/納豆ペペロンチーノ。
2022.12.17(Sat)
illustration: Tomomi Mizukoshi
design: Shohei Yoshida
text: Ryoma Uchida

レストランの味、ジャンク系、和風、喫茶店のオリジナルメニューなど、スパゲッティにはそれぞれ違った魅力があってどれも最高に美味しいけれど、これから掘り下げていくのは誰もが持っているであろう”自分なりの使えるレシピ”。その人が偏愛して生活の一部になっているレシピにはすごい説得力があるし、どんな名店にも負けない味が潜んでいる気がする。ということで、この連載は誰かのUSEFUL SPAGHETTI RECIPEを淡々と掲載していく備忘録。実際に調理してみて、失敗談も含めて感想を全部メモっていこうと思う。今回レシピを教えていただくのは小説家の角田光代さん、角田さん、本日はどんなレシピを?

「納豆ペペロンチーノ」です。
納豆ペペロンチーノ
作り方


こちらのレシピはどんな場面で調理されますか?

納豆が余っているときによく作ります。
夫の好物なのでリクエストがあれば作ります。

おすすめの“ちょい⾜し”具材などはありますか?

激辛好きならばラー油をまわしかける、チーズ好きならばパルジャミーノを納豆が見えなくなるくらいまで振りかけるのがお薦めです。
Let’s Try!
まとめ

誰もが知る名作から、心に残る小品まで幅広いジャンルと作風で、きっとみんな一度は読んだことがある小説家・角田光代さんが登場してくれた! 角田さんの料理に関する描写は本当においしそうで、愛情を感じるし、すぐに再現したくなる。逆も然りで、食の描写を使って生きることの辛さや切実さを炙り出すこともある。そんな角田さんは食に関するエッセイやインタビューも数多い。まず言わせて下さい。今回のレシピ、最高です。とてつもなく美味しいスパゲッティが完成しました! ということで角田光代さんの「納豆ペペロンチーノ」の作り方をご紹介。
といってもレシピ通りに進めれば、あっという間に完成するのです。ニンニク・鷹の爪・茹で汁を順を追ってパスタと炒めながらお皿に移し、最後は納豆と卵黄を混ぜ込むのみ。調理中に迷うことはなく、本当に簡単にできた! 納豆のネバネバが麺を絡めてくれ、そこに小ネギとチーズ(おこのみで)の香りが食欲の永遠ループを誘う。思い出すだけでお腹が減ってくるような極上のB級グルメな味わいに。太麺・平麺にすればよりガッツリ感がでていいかもしれない。満腹注意。そして、ニンニクと納豆というダブルパンチに口臭注意でもある。が、食べるのをやめられない最高の一品でした。クリスマスリースのような可愛い見た目はこのシーズンにバッチリではないか!?
