ライフスタイル

Go with the 風呂〜 Vol.12/熱海 ホテル大野屋

写真・文/大智由実子

2021年12月22日

photo & text: Yumiko Ohchi
background artwork & movie edit: Fujimura Family
edit: Yu Kokubu

いよいよ冬が本性を現し始め、何か温かい飲み物を求め飛び込んだコンビニの雑誌ラックにPOPEYEの年末恒例ガールフレンド特集号がささっているのを見て「お。今年ももう終わりか…」と気づかされる年の瀬。

いや〜しかし、デートプランやディナーにプレゼント…世のシティボーイ諸君はガールフレンドを喜ばせるためにあれやこれやと大変なんですね。

もしあなたのガールフレンドが流行りのオシャレでイケイケなデートでは満足せず、それよりも昭和レトロなものが好きで、純喫茶デートなんかの方を好むとしたら…そんなガールフレンドを喜ばせたい、さらに欲を言えば二人でほっこり、イチャイチャしたい、と思っているシティボーイ諸君へロマンチックな温泉お泊まりデートプランをご提案致します。

おすすめは、熱海にあるホテル大野屋。温泉あり、カラオケあり、卓球あり、ゲーセンあり、という昭和の良き香りぷんぷん漂う大型ホテルです。

ここは約250畳(!)の広さで一度に最大300人(!!︎)が入れるという超巨大でゴージャスなローマ風呂が有名なんですが、館内には他にもたくさんお風呂があって、もちろん全て温泉です。

まず男女入替制の大浴場は、先述の超巨大なローマ風呂と花のお風呂の2つがあります。

ローマ風呂はデカ過ぎて笑えるほどの広さで、いちお最大300人が入れるとあるけど、私が入った時はかなり空いてて、時にはひとり貸切りタイムが訪れたりもして、もうなんかこの世の全てを支配する皇帝になった気分に酔いしれて全裸で笑いが止まらなかった。

プール並みのデカさのローマ風呂。悪いけど、中央の石像の奥にもまたさらに浴槽とサウナ(今は休止中)があるからね…(※画像はホテル大野屋より)

あともうひとつの花のお風呂が個人的にかなりヒット。ここのモザイクタイルがほんとに素晴らしい!浴室全体を大胆に使い、タイルで春夏秋冬を表現していて、春の訪れを告げるポピーの花たちに始まり、夏は海とヨット、そしてこの写真には写っていない反対側のカランスペースに秋と冬が表現されている。そして浴槽の中には夏のひまわりが咲き乱れるという心憎い演出…くぅ〜。一体どんな感性豊かなアーティストがデザインしたんだろ?

しかも、今はコロナのために使用不可となっていたんだけど、ローマ風呂と花のお風呂にはサウナがあって、花のお風呂の方はサウナ室を出てすぐ前のポピーの花の下に水風呂があるんですよ。サウナと水風呂でバッチバチにととのいながらこんなサイケデリックなポピーの花たちを見てたらマジでガンギマリしちゃいそう…。(※合法です)

こちらがサイケデリックな花のお風呂。その全貌はぜひ実際に入ってご覧頂きたい。(※画像はホテル大野屋より)

しかし、これら2つの大浴場は男女入替制なので当たり前だけどカップルが一緒に入ることはできない。

でもご安心を。ホテル大野屋は24時間利用可能な6つの家族風呂があり、いやはや、その6つの家族風呂がこれまたそれぞれのテーマに合わせてモザイクタイルで可愛らしいアートが施されているのです(泣)昭和レトロ好きの乙女なら、のたうちまわって号泣必至でしょう。

小鳥、花火、夢、人魚…もうテーマのチョイスだけでも乙女心が爆発5秒前。
例えば人魚のお風呂の一部はこんな感じ。

これはもう「家族風呂」という名のアートピース。裸で鑑賞する芸術作品。写真では伝わり切らないので、6つ全てのお風呂の様子は最後の動画をご覧頂きたい。

何が言いたいかっつーと、ま、家族風呂っつーのは、実のところ家族じゃなくても貸切で利用できるんですわ。つまり結論から言うと、カップルで一緒に入れるってこと。しかもこんなロマンチックなタイルアートの可愛らしい温泉に。これ以上何も言わなくてもわかるよね?

しかも熱海では一年中花火大会を開催していて(※開催日程は熱海市のサイトをチェックしてね)、ホテル大野屋では花火大会の日には屋上を開放して屋上から見れるようなお気遣いまでしてくれてるんで、まぁ、なんてゆーか、その、目の前で花火が見れちゃったりもして…はぁ〜…そんなロマンチックなことされて心ときめかない乙女はいるんかいな??

とりあえず私から言えることは以上です。あとはシティボーイ諸君よ、がんばってくれ!!

※ローマ風呂と花のお風呂は撮影禁止につき、画像はホテル大野屋よりご提供頂きました。

インフォメーション

ホテル大野屋

静岡県熱海市和田浜南町3-9
TEL : 0570-024-780(ナビダイヤル)
https://www.itoenhotel.com/hoteloonoya/

執筆者プロフィール

大智由実子

2012年よりMARGINAL PRESS名義で洋書のディストリビューションを行ってきたが2017年に活動休止し、世界中の様々なサウナを旅する。サウナライターとして花椿webにて『世界サウナ紀行』を執筆する他、サウナ施設の広報も務めるなど、サウナまみれの日々を送る。のちにサウナのみならず銭湯や温泉などお風呂カルチャー全般に視点が広がり、個性強めなお風呂を探究して現在に至る。そしてついに4年の沈黙を破りMARGINAL PRESSとしての活動を再開。一発目は本連載にてアートディレクションを手掛けるFujimura Familyの写真集『PROOF OF LIVING』を出版する。

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