カルチャー
JUBEEは『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアーティストとしてのあるべき姿を学んだ。
今日はこんな映画を観ようかな。vol.16
2026年4月11日
illustration: Dean Aizawa
text: Keisuke Kagiwada
毎週、1人のゲストがオリジナリティ溢れる視点を通して、好きな映画について語り明かす連載企画「今日はこんな映画を観ようかな。」。今回のゲストは、ジャンル横断的なスタイルで音楽シーンを賑わすJUBEEさん。紹介してくれたのは、「人生はチョコレートの箱みたい。食べるまで中身は分からない」というパンチラインで名高い『フォレスト・ガンプ/一期一会』だ。
今日の映画
『フォレスト・ガンプ/一期一会』(ロバート・ゼメキス監督、1994年)
4K ULTRA HD + Blu-ray セット: 6,589 円/Blu-ray: 2,075 円/DVD: 1,572 円 (税込み)
発売・販売元: 株式会社ハピネット・メディアマーケティング
(C)1994,2018 Paramount Pictures.
純粋無垢な心と誰にも負けない俊足で生きる主人公フォレストの半生を、1950年代から1980年代にかけての激動のアメリカ史を交えて描くヒューマンドラマ。監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで知られるロバート・ゼメキスだ。
2024年にリリースした『Liberation』では、Dragon AshのKjさん、RIZEのJesseさんを筆頭に、自分が憧れてきた方々をほぼ全員に参加してもらうことができました。要するに、夢が叶っちゃったんですね。そのせいか、2025年は空虚感が抜けなくて……。ニートみたいにゲームばかりして過ごす中、ぼんやり考えていたのは自由についてでした。で、ChatGPTに聞いてみたんですよ。「自由についての映画はあるか?」って。そしたら、答えのリストの中にあったのが『フォレスト・ガンプ/一期一会』。食わず嫌いで未見だったので観てみたら、めっちゃブッ刺さりました。
全編を通して、フォレストが自分のやりたいと思ったことを、ただ淡々とやっているって話なんですよ。エビ漁師になったり、卓球選手を目指したり、どんどんジョブチェンジするんだけど、本人はそのつど目の前にあったことに取り組んでいるだけ。その姿に今の自分は憧れてしまうんです。
っていうのも、自分も昔は狭い部屋で好き勝手に音楽を作っていたのに、気づくとビジネスのこととかを考えざるを得なくなっている。だけど、本当はあの頃のようにかっこいい音楽を淡々と出していればいいだけなんですよ。その意味で、フォレストの生き様はアーティストは本来こうあるべきだということを、改めて気づかせてくれたんです。
しかも、フォレストは自分の行動について、全然説明しないんですよ。例えば、彼はマラソンを3年近くかけてマラソンでアメリカを縦断するんですが、何の説明もなく走っているだけ。それなのに、勝手に「何か意味のあることをしているんだ」と思い込んだ周囲の人から、神様だと崇められたりする。一方、僕は曲の意味とかコンセプトをお客さんに説明するのが好きなんですよ。でも、「”説明しない強さ”ってあるんだな」って思ったりもしました。お客さんが勝手に想像する余地を残しておくほうが、その先に自分も予想外の景色が広がっているかもしれないなって。
ちなみに、観た後は『フォレスト・ガンプ』をテーマにした『ババ・ガンプ・シュリンプ』ってレストランにも行ったんですよ(笑)。そこで名物のガーリックシュリンプにハマって、一時期は家で週3くらいで作って食べていました。
語ってくれた人
JUBEE
JUBEE
じゅーべー|1992年、東京都生まれ。2015年より音楽活動を開始。HIPHOP・ROCK・RAVEといった多様な音楽カルチャーを横断し、様々な価値観や表現方法を吸収。ミュージックシーンにおいて白でも黒でもない、それぞれの血が混ざり合った「グレー」であり続けることを誓い、「RAP ROCKERS」という独自の精神を掲げる。
5月1日に渋谷 Spotify O-WESTで「JUBEE & DA RAP ROCKERS ONE MAN LIVE “RAP ROCKERS”」を開催。
https://jubee-cds.lnk.to/raprockers_ticket260501
Instagram
https://www.instagram.com/jubee_cds/
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