TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#2】モデルとゆう街で

執筆:Keigo Okazaki

2025年6月17日

会社を辞めてパリに到着した私は早々と財布を擦られた。最初こそ焦ったが、持ち合わせていたipod touchとWiFiでなんとか持ち堪え,ホテルに到着した。

部屋は4人、私以外は皆巨人達だ。
言葉は全く通じなかったが、気持ちでどうにかなった。

ショー前日、広めの倉庫で衣装チェックが行われた。ここには30-40人ほどの同じショーにでるモデルが集まっている。
人種は違えど,私ほど小さな人間はいなかった。

会場は少し固い空気だったので、私は何人かソファーに誘って話を始めた。

最初は私を面白がってどんどん人が集まったが、そのうち緊張がほぐれたのか、おのおのが自分の話をし始めて離れていった。

そんな中、私の出番が回って来た。

倉庫の奥に椅子が一つ、堂々と座るデザイナー。
渡された服は全て大きかったが、彼はむしろそれを気に入った。

ショー当日、朝早くから会場に到着した。
ヘアとメイクの調整が行われ、そこには数人の日本人もいた。

リハーサルをして、大体の流れを説明された。その後、著名人や関係者が客席に座った。

そして音楽が流れ始めてショーは始まり、無意識にバスケ時代の試合前ルーティンを済ました私は、ギュッと前を見つめて歩き出した。

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