ライフスタイル
僕の憧れの大人。/ エリオット・アーウィット
2025年6月5日
大人になるって、わるくない。
illustration: Kazuma Mikami, Makoto Wada (profile)
text: Keisuke Kagiwada
2025年6月 938号初出
生き様のスタイルサンプルを見つけることは大人への近道。
4人の先輩たちは誰の背中に大人を感じたのだろう。
ELLIOTT ERWITT
エリオット・アーウィット
どこでも自分のペースを貫き、
いたずらに先輩面しない。
エリオット・アーウィットさんとは来日時の取材で2回ほど会ったことがあるんですが、なんかね、距離感があるんですよ。上機嫌じゃないし、割と静かに話すし、よその国に来たからって明るく握手を求めてくる感じもない。だけど、不思議と嫌な感じはしないんですよ。彼のルーツであるフランスの国民性なのかもしれないけど、どこの国にいてもこんな感じなんだろうなって雰囲気があるというか。周囲の空気に流されず、自分のペースを貫いてるその姿には、大人を感じました。
年を取るとどうしても先輩面したくなるじゃないですか。「俺もそういう時代あったからわかるよ」って、若い人に何でもかんでも説明したくなっちゃうんですよ。自分もなんだけど(笑)。でも、アーウィットさんはたぶんそういうことをしない。「僕は僕、君は君。それぞれやりたいようにやりましょう」ってきちんと境界線を作って、それを突破してこないというか。
ウィットや皮肉がありつつ、どこか淡々としている彼の写真にも、そういう人間性と通じるものを感じますね。例えば、ゲイリー・ウィノグランドは、僕の思うアメリカ的なものを体現するスナップ写真家ですが、とにかくどこにでも突っ込んでいって、パシャパシャ撮っているような印象があります。あるいは、スイスからアメリカに渡ったロバート・フランクは、真面目なんだけど同時に暗い。そのどちらでもなく、最終的には楽しい方向に舵を切るアーウィットさんの〝ものの見方〟に、フランス的な大人らしさを感じるんでしょうね。
そういえば、彼は人前に出るときいつもきちんとスポーツジャケットを着て、しかも胸ポケットにペンを挿しているんですよ。そういうスタイルを持っているっていうのも大人ですよね。
profile
若木信吾
写真家
わかぎ・しんご|1971年、静岡県生まれ。写真家の傍ら、映画監督、出版社「ヤングトゥリー」の主宰や、浜松の書店『BOOKS AND PRINTS』の運営など、多方面で活動する。
関連記事
ライフスタイル
僕の憧れの大人。/ 沖田英宣
大人へのファーストステップ。
2025年8月29日
ライフスタイル
僕の憧れの大人。/白洲次郎
2025年6月2日
ライフスタイル
僕の憧れの大人。/ 川崎 徹
大人へのファーストステップ。
2025年8月28日
ライフスタイル
先輩たちのエチケット。【前編】
大人へのファーストステップ。
2025年9月2日
ファッション
特集「大人になるって、わるくない。」
NO.938
2025年5月8日
ライフスタイル
もう「大人」を知ったかぶりしない。
NO.938
2025年5月8日
ファッション
タックインが板に付く、英国伝統のスラックス。
いいものをさりげなく、普段着に。
2025年6月5日
ファッション
トップメゾンの遊び心感じる、〈ロロ・ピアーナ〉のカジュアルシューズ。
いいものをさりげなく、普段着に。
2025年6月7日
ファッション
ドレスシャツの繊細さを、いつものギンガムチェックで。
いいものをさりげなく、普段着に。
2025年6月3日
ライフスタイル
手土産は控えめに。
2025年5月24日
ピックアップ
PROMOTION
”西表島の自然を守りながら楽しむ”ために、僕らができること。
2026年1月21日
PROMOTION
〈マーシャル〉×「午年」。ポータブルスピーカー&ギターアンプで馬力たっぷりにかき鳴らそう。
Marshall
2026年1月15日
PROMOTION
〈カシオ〉がバンコクで主催した、フリマイベントをルポ!
CASIO
2026年1月14日
PROMOTION
〈glo™〉の旗艦店が銀座にオープン! 大人への一歩はここからはじめよう。
2025年12月4日
PROMOTION
〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。#5
CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN
2025年12月24日