フード

東京おにぎりパトロール。Vol.7

2024年4月26日

東京おにぎりパトロール。


photo: Yuki Sonoyama
text: Nozomi Hasegawa

町屋/ちぐまや

鮭(みそ)、エビのアヒージョ、梅の炊き込み 各¥110

店主自ら山梨で育てた食材から編み出す、変わり種おにぎり。

 たばこ屋『山口商店』の片隅で営む『ちぐまや』(店名を後ろから読んでみて!)は、店主の駒井峰子さんと娘の一葉さんで営業中。「夫が山梨県北杜市で『武川米』を育てているので、かつて駄菓子屋だった場所を利用して昨年オープンしました」と、峰子さん。同じく山梨県にある自身の畑で収穫した旬の野菜や『足立市場』で仕入れた魚介類を使い、ひと手間加えたおにぎりを作ることがモットー。「鮭」は味噌漬けして焼き上げた「みそ」のほか、「だし」と「バターしょうゆ」もある。ぷりぷりのエビたっぷりの「エビのアヒージョ」は一般的には変わり種だが、開店当初からの定番メニュー。キュッと酸味の効いた「梅の炊き込み」は自家栽培の梅が採れた時期に出現する。どれを頼むか迷うけど、一度に2、3個なら余裕で食べられるサイズが嬉しい!

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東京おにぎりパトロール。Vol.7

ちぐまや

なんと全商品110円。上記のほか「エビチリ」も人気。店前には銭湯『タイムリゾート』があるので、ひとっ風呂浴びた後のテイクアウトもぜひ。

◯東京都荒川区町屋2-19-12 ☎︎03・3809・0750 11:00〜13:00・15:00〜18:00(夏季〜18:30) 水・土休

代官山/OMUSUBI CAFE

丸揚げみそ¥300、しらす塩山椒¥380、牛肉と生粒胡椒¥460

本格的な和食の技をおにぎりで。

 和食一筋20 年の店主、矢澤正志さんが2017年に代官山でオープン。フレッシュな粒胡椒のキリリとした刺激と香りが鼻を抜ける「牛肉と生粒胡椒」や、山椒の効いた「しらす塩山椒」をはじめ、「鯛の利休漬け」や塩麹着けの「鮭」など、和食の板前としての経験をもとに作る、素材を生かした品々が並ぶ。おにぎりに米粉をまぶし、揚げてからみそを塗った「丸揚げみそ」は、サクッ&ジュワな食感と甘めの味噌がたまらなくクセになる……! 和惣菜とのセットメニューもあり「故郷の実家でくつろぐような気分で、おむすびとお惣菜、お味噌汁といったシンプルな食事を楽しんで欲しいです」と、矢澤さん。

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OMUSUBI CAFE

お米は地元の岩手県産の中から吟味して、ふっくらとして冷めても美味しい「銀河のしずく」をセレクト。「わらび餅(2ケ)」(¥260)や「白玉ぜんざい」(¥410)などの甘味も充実していて、ブレンドコーヒー(¥370)といった、カフェならではのメニューのテイクアウトも可能。

◯東京都渋谷区猿楽町3-7へーベルSTAY代官山1F ☎︎03・6321・0168 9:00~LO15:00・16:30~LO20:00、土・日・祝 9:00~LO20:00 不定休

中野/おむすび屋 こめり 中野北口店

海老天¥270、玄米紅鮭¥220、鶏めし¥210

ブロードウェイでの買い物前に、海老天と鶏めしでパワーチャージ。

 多くの人が行き交う中野の交差点前に店を構える『おむすび屋こめり』。大きなガス窯を使い、高火力で一気に炊き上げたお米は粒立ちがよく、つやつやと綺麗で思わずうっとり。甘だれを身にまとった揚げたての「海老天」とも相性◎。一番人気で並んだらすぐに売り切れてしまうので、見つけたらぜひ購入を。白米だけでなく玄米もあり、噛めば噛むほど広がる玄米の優しい甘味は塩味の効いた「紅鮭」の旨味をさらに引き立ててくれる。具材をたっぷり挟み込むように握っているため、どの角度からでも均等に味わえるのも嬉しいポイント。鶏肉と一緒に炊き込んだごぼうの香りが食欲を誘う「鶏めし」もおすすめ。

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おむすび屋 こめり 中野北口店

具材も店頭にて手作り。朝7時オープンに向けて、なんと4時から仕込みが始まる。お腹がペコペコな日はおにぎりにプラスで唐揚げ(¥100)も一緒に注文しよう!

◯東京都中野区中野5-67-7 ☎︎03・9833・0770 7:00~20:00 無休